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世界の中と外。

私は「偽物」
楽しかった時間は「偽物」
私と過ごす時間は「偽物」
仮面を外したら魔法が解け、自分が溶けていく....

人には幾つもの「仮面」がある。
親子、友達、職場、恋人etc同じ私では居られない。だから仮面をつけ、人と交わる。
いつしか素顔と仮面の違いに、仮面の数に、違和感をもつ自分がいた。押し潰されそうになった。

本当の私はどれ?

「仮面は素顔を休ませるものよ」
彼女が私に囁く。
仮面を魔法と呼ぶ彼女は、仮面を付け、ひらひらと舞う。その姿はとても軽やかで、楽しく私には映る。
私も仮面を魔法と呼び、素顔を休ませる。別の自分を演じることを楽しむ。

でも、演じ続けることは難しい。相手が私の前で仮面を外す度、自分は仮面を外せない、外さないことに苦しみを覚え始める。
彼女のように楽しみたいと思うほど、私は彷徨う。
仮面を外し繋がることにリスクがある、この世界。
ありのままの私を見て欲しいと想い、憧れ、求めてしまうのだろう。


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