第二章 変わり移り行く流れ
ここは現実世界。シズク・オトナリはドラセナの看病をしていた。以前の異次元世界へのワープで疲れが出たのか熱を出していた。安心するような笑顔を見せながら濡れタオルをドラセナの額にあて、ドラセナを見守っていた。ふ、とドラセナは目を覚まし始める。笑顔は安心するようなより深い笑みになった。
「よかったね。もう大丈夫よドラセナ」
姉シズクがそう述べるとドラセナは姉の顔を見て頷いた。窓の外を見ると雀が空高く舞っていくのが見えた。ベッドから姿勢を起こすとシズクが寝かせにくる。まだ不安なシズ