肋骨の動きから考える運動機能向上
『60歳からの健康学校の』栗原です。
今回は肋骨という側面から運動能力について考えていきます。運動している方/運動能力を上げたい方はぜひ見ていただきたいと思います。
何故、肋骨が重要なのかを考えていきましょう。
肋骨の機能は肺の呼吸運動に合わせて膨らんだり縮んだりします。とても動きやができやすい箇所になります。寝息を立てるとき肋骨が上下運動します。これは肋骨の特徴でもあります。
動きが出る箇所ですので衝撃を受けると肋骨は他に比べて骨にヒビが入りやすく折れやすい場所でもあるのです。
ですが肋骨の動きが出づらい方がいます。デスクワーク方や俯いた姿勢が長い方、または高齢者の方々が肋骨の動きが出づらい印象です。
その理由としては、肋骨は動きづらいということは背中が丸まっている方が大半です。そうなるとインナーユニットと呼ばれる骨盤底筋、多裂筋、腹横筋、横隔膜の機能が落ちてしまいます。脊柱とは湾曲を描いています。その周りにボックスのようにインナーユニットが存在します。
インナーユニットが良い状態で機能する条件は脊柱の湾曲が保てている時なのですが、背中が丸まっているとインナーユニットはつぶれて連動的に肋骨の動きが出ないことがあるのです。
肋骨の動きが出ないとどのような現象が起こるか?トレーニングであれば、広背筋/大胸筋/下半身のトレーニングが質が一気に落ちます。
外見的に見れば猫背でトレーニングしているのとほぼ同じです。自身が求めているトレーニング質にならないのです!猫背を改善しようとマシントレーニングをしても、肋骨の動きがでないと鼬ごっこになります。マシンの特性は”その姿勢ができる”ことがそもそもの前提でつくられています。
大雑把ではありますが肋骨は上下に動く特性があります。ですが肋骨が動きで出ないときは大半が下の状態にいることが多いです。どういう意味かと申しますと息大きく吸って大きく吐くと肋骨の動きは分かりやすいのです。息を大きく吸うと上体が立ち上がりやすく、息を大きく吐くと上体が俯きやすいです。肋骨の動きが出ない時は肋骨は息を吐いたときのように下方に下がった場所でキープされている可能性があります。
大体のオーソドックスなトレーニングは骨盤前傾位でキープすることがベースで考えられています。ですが肋骨が動きづらい状態では骨盤が前傾になりにくいです。また骨盤後傾のにもなりにくい中途半端なポジションでなってしまいます。この中途半端なポジションで行う事によって身体の痛みが発生してしまうのです。トレーニングを行う際先ずは肋骨の機能を引き上げることが重要になります。
マシンではなく自重で行う事によって上体が立ち上がりやすくなりインナーユニットのスイッチをあげることができます。
運動の質を上げるのは肋骨の動きを出しがキーポイントなのです。
下記にYOUTUBEから拾い上げた肋骨の動き出しの運動があります。とても参考になりますのでぜひ一度目を通してください。