527人の犠牲から考える2025年
先日のニュースだ。
厚生労働省は29日、警察庁の自殺統計を基にまとめた2024年の自殺者数(暫定値)を公表した。小中高生は527人(前年比14人増)で、統計を取り始めた1980年以降で過去最多となった。全体の自殺者数は2万268人(同1569人減)で、2番目に少なかった。
小中高生の自殺者は20年に前年比100人増の499人と大幅に増加して以降、500人前後で高止まりしている。24年の内訳は、高校生349人(前年比2人増)▽中学生163人(同10人増)▽小学生15人(同2人増)--と、いずれも前年を上回った。男女別では、男子が239人と前年より20人減った一方、女子は34人増の288人。09年以降では最も多くなり、初めて女子が男子を上回った。
感想:小中高生の自殺増加の背景
1. 社会的圧力の増加
現代の小中高生たちは、学業、家庭、友人関係、将来の不安など、さまざまなストレスにさらされています。特に、受験競争や親の期待が大きな心理的負担となることが多いです。(受験会場でのストレスはやばかった…)
また、SNSの普及により、「比較の文化」が加速し、自己肯定感の低下を招いている可能性もあります。
2. 孤独感の増大
従来の日本社会では、家族や地域社会が子どもを支える役割を担っていました。しかし、核家族化や共働き家庭の増加により、子どもが悩みを打ち明ける機会が減少しています。
また、教育での問題として、教師のサラリーマン化があります。
ゆとり世代が親世代になり、教師や子供への考え方に変化があった。
その結果、教師が下手に生徒に注意をすると、モンペによって訴えられる場合もある。そのため、教師はただマニュアル通りに教育を行い、適切な生徒との距離感を保つ形となった。
それにより、寄り添ってくれる存在が失われているのも、問題になると考えています。
対策:心理学的アプローチ
1. 学校でのメンタルヘルス教育の強化
学校教育の中に、「ストレスマネジメント」「自己肯定感の育成」「相談することの大切さ」といった心理教育を組み込むべきです。
特に、日本では「努力しなければならない」「弱音を吐いてはいけない」という価値観が根強いため、「助けを求める力」を育てることが重要になります。
2. SNS・インターネット環境の健全化
SNSは便利なツールですが、過剰な比較や誹謗中傷、ドーパミンによる中毒症状、精神的負担になりやすいです。
・SNS上の有害なコンテンツをフィルタリングする機能の強化
・学校や家庭での「SNSとの適切な付き合い方」の教育
が求められます。
スマホの利用時間を制限するためには?
→スマホ以外で熱中できることを子供達に提供するには?
このような問いが今後、必要になってくる。
(Google許さない。)
3. 学校や地域社会での相談窓口の充実
心理カウンセラーの配置を増やし、子どもたちが気軽に相談できる環境を整えるべきです。
また、匿名で相談できるチャットサービスやオンラインカウンセリングの活用も有効になると思います。
まとめ
小中高生の自殺増加は、単なる個人の問題ではなく、社会構造の問題です。
特に、競争社会・SNSの影響・メンタルヘルス支援の不足といった要因が絡み合い、子どもたちの心の負担を増やしていると考えられます。
対策としては、学校でのメンタルヘルス教育の充実、SNSとの健全な付き合い方の指導、相談窓口の強化が重要です。
また、「努力しなければならない」「成功しなければならない」という価値観を見直し、「失敗してもいい」「助けを求めることは悪くない」というメッセージを社会全体で発信していくことが、長期的な解決につながると考えます。
あなたは、自殺したいと考える人になんと言葉をかけますか。