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すべての人に好かれることも嫌われることもない

人の見方というのは、それぞれの立場でまったく違います。
仏教に、「一水四見(いっすいしけん)」という言葉があります。
同じ水を見ても、餓鬼は火炎と見る、天人は宝石と見る、人間は水と見て、魚はすみかと見る。
これは、それぞれの立場や状況が違うと、感じ方や、見方がまったく変わってくるということを表わしたものです。コップに水が半分入っているのを見て、「半分もある」と思う人がいれば、「半分しかない」と思う人もいます。一般の人にとって、警察官は、自分たちを守ってくれる存在でしょうが、犯罪者にとっては、やっかいな存在でしょう。同じ水や人を見ても、心のあり方や立場によって、全然違って見えるものです。
見方や感じ方は、人それぞれ違いますから、あなたがどんなに正しいと思ってやっていることでも、いろいろな見方をする人がいます。
(岡本一志『心が「ほっ」とするほとけさまの50の話:「幸せへの近道」が見えてくる 』王様文庫)

「皆にてほめる人はなく、皆にてそしる人はなし」
どんなに立派な人でも、全ての人からほめられる(好かれる)ことはなく、また、全ての人から悪く言われる(嫌われる)ことはないのだとお釈迦さまは説かれます。

「みんなに好かれたい!」のは誰もの願いです。
ですから、誰かに批判されると、気持ちが暗くなり、人生の終わりのような気持ちになってしまうこともあります。
その時に「全員に好かれること、ほめられることはないのだ」と理解しておくと、揺れ動く心にも静けさを取り戻せそうです。
同様に、「みんなから嫌われることもない」との認識があれば、随分心も軽くなるのではないでしょうか。

周りの目に振り回されず、あなたの気持ちを大事に生きることも、大切なことだと思いませんか。

      最後までお読みいただき

     ありがとうございます

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