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限られた命を生きる

    限られた
    命を生きる
    
№205
2024.07.16

強い日差し、ほとばしる汗。セミの声が追い打ちをかけます。
セミは土の中で数年間過ごした後、地上に出て羽化して成虫となり、わずか1週間でその生涯を閉じます。セミは寿命を完全燃焼するかのようにその声を響き渡らせます。

それに対して天人の寿命は、最下層の天人でも500歳。しかも天界の1日は人の一生の長さと同じ。つまり人の寿命を60歳としても、天人の寿命は1000万歳以上(500歳×365日×60歳)となるのです。

人間は、自分勝手ですから、セミの寿命は1週間でかわいそうとか、天人の寿命が1000万歳以上だと聞くと、そんなに生きられないとか考えてしまいます。
視点を変えると、セミから見た人間の寿命は、とてつもなく長い時間ですし、天人から見ると、あっという間に過ぎ去る時間でしかありません。
寿命とは、その生物(?)が、存在する上において与えられた時間であり、長いとか短いとかという判断を下すものではないのでしょう。

ところで人の寿命と一口でいっても、どれだけこの世に存在できるのか、誰もわかりません。110歳まで生きる人もいれば、短命の人もいるように、その人だけに与えられた、限られた時間です。

自分の寿命がわからないからこそ、「いま」「ここ」で、できること、やりたいこと、やらなければならいことを実行していくべきだと思うのです。
与えられた命を全うするためにもです。

   お読みいただき
    ありがとうございます

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