魂が震える奄美大島の伝説のゴッドマザー
56歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第42弾!
「おぼくり」 朝崎邦恵
2005年発売
本日紹介するのは現在88歳でも現役で歌い続ける、奄美大島の生ける伝説・朝崎邦恵(あさざき・くにえ)というゴッドマザーです。
先ずハッキリとしておかなければいけないのは、島唄とシマ唄の違い。
元々奄美大島のそれぞれの地方で生まれたのがシマ唄で、沖縄を中心として歌われる民謡を島唄と言う事。
同じ様で少し違います。
既にnoteで紹介済みの首里フジコさんは島唄の若者です。
THE BOOMの(島唄)という曲のヒットにより、同じ様な扱いになってしまいました。
でも明確に違いはあり、朝崎さんは奄美大島のシマ唄の継承者です。
10代から天才歌手と呼ばれてたのですが、メジャーデビューは2002と遅かったんです。
私が初めて知ったのは細野晴臣さんのラジオで流された時。
ラジオから聞こえて来た歌声に鳥肌が立ちました。
早速手に入れたのが今作。
敢えて三線や伝統楽器を使わず、ピアノやギターを中心に現代楽器の演奏で朝崎さんの歌声を聞かせるというチャレンジ的一枚。
でもどんな演奏でも、いや波の音だけでも、朝崎さんの声がのれば、それはもうシマ唄で、心が震えるほどの感動がありました。
当時何度聞いた事か分からない一枚です。
中孝介やゴンチチもゲストで参加していて、それぞれが持ち味を発揮してます。
加えてシマ唄だけでなく、五木の子守歌や故郷という童謡も聞かせてくれます。
本と素晴らしい一枚です。
ゴスペルで言うとマヘリア・ジャクソンの様な存在だと思います。
シマ唄というと、それだけで敬遠する音楽好きの方も居ると思いますが、色んな事を超越した一枚だと思います。
是非一度聞いて欲しい名盤です。