ベスト盤しか聞けなかった貧乏学生時代
55歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第8弾。
本日はもう説明の要らない有名名盤。
「GREATEST HITS! of TATSURO YAMASHITA」 山下達郎
1982年に発売になった御大・達郎氏の初のベストアルバム。
全く売れなかった初期作品時代を経て、「RIDE ON TIME」の大ヒットを受けて1982年1月に歴史的名盤「FOR YOU」を発売します。
当然そのアルバムも死ぬ程聞いたんですが、同じ年の7月に出たこのベストの方が聞きまくっていた記憶が蘇ります。
それは(甘く危険な香り)という一曲が入ってたからです。
数ある達郎氏の名曲の中で私のベスト曲は迷うことなく(甘く危険な香り)です。
もうこれは1982年に聞いた時から不動なんです。
初めて聞いた時の驚きは今でも忘れません。
日本人でもこういうコード感で、ミディアムリズムの名曲が作れるんだと驚いたんです。
耳コピしたくてもコードが全然分からなかったんです。
後に楽譜を見つけて見てみたら、FM7 9とD♭M7 9というコードの繰り返しと分かります。
何じゃそのコードは!
今までに押さえた事のないコードに、慌ててコード表で押さえ方を調べました。
押さえ方こそ分かった物の、未だにこのコードを自分の楽曲に使えたことがないです。
難解で複雑なコードをいとも簡単にオシャレな曲に織り込む達郎氏はやはり天才でした。
その他の曲も初期達郎ワールドを代表する名曲ばかりです。
大人になってから初期アルバム総て聞き直しましたが、高校生のこの頃の貧乏人の私にはベスト一枚を買って聞きまくるしかなかったな~。
今聞いても(甘く危険な香り)は私のバイブル的な一曲です。
何時かこんなお洒落で素敵な曲が書けるのだろうか?
55歳にして才能の無さに悩みまくりの親父です。
当然この曲を皆様に。