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N.Yの孤独を音に変える
56歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第65弾!
「BEAUTIFUL SCARS」 KIP HANRAHAN
2008年発売
本日紹介するのはサウスブロンクス生まれの、プロデューサー兼コンポーザー兼パーカッショニストである、キップ・ハンラハンという男。
キップとの出会いは日本でイーストワークスというレーベルが出来た1998年頃。
メジャー音楽ではないけど、才能あるミュージィシャン達のアルバムを出すレーベルでした。
そのレーベルが権利を持っていたのが、キップが立ち上げたアメリカン・クラーヴェというレーベル。
全然存在を知らなかったのですが、何か直感的に良い音楽を作る匂いがしたので、早速お試しの意味も込めて出たオムニバスを聞いたのです。
驚きました、何というかジャズとラテンを合わせたアバンギャルドな音楽で、正直少し難解な音楽でした。
メロディアスと言う訳ではないないですが、耳心地の良いメロディー。
そして沢山のパーカッションのリズムが怒涛に押し寄せるんですが、レゲエ音楽の様に次第にそのリズムに陶酔してしまいます。
ジャンル分けが難しい今までにない音楽に感じました。
早速その時の最新作(A Thousand Nights and A Night)という、千夜一夜をモチーフにしたアルバムを購入。
嵌りました。
そこからは遡り総てのアルバムをGETし、アメリカンクラベの他のアーティストも買い漁る日々でした(他のお勧めはまた)。
初期作はやはり難解さや粗さが目立つ感じでしたが、段々と洗練されていきました。
初めて聞く人にお勧めは、今作かな?と思ったのでご紹介です。
先程も言いましたがジャンル分けが難しいんですが、言語化するとN.Yの孤独をエキゾチックなリズムに乗せたJAZZという感じです。
以前にnoteでも紹介したブランドンロス(G)も参加しております。
才人同士は共鳴し合うんですよね。
何度も言う様に決して万人向けの音楽ではないですが、新しい音が欲しい方や、孤独の中にある美を堪能したい方には超絶お勧めの一枚です。
皆様にはタイトル曲を。