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おすすめ℃🌟🌟🌟🌟憐れみの3章 2024年エマストーンのブラックコメディ!スタイリッシュ、アーティスティック、そしてユーモラス!

 個人的には大好物!
 エマ・ストーンと、ヨルゴス・ランティモス監督作品第二弾!
 前回の、哀れなるものたち、でアカデミー賞を受賞したコンビ。
 今回は3つの章立てした作品。
 テイストがそれぞれ違いますが、誰しも自分なら!?と思わせるシチュエーションと展開。
 憐れみ、とタイトルにはありますが人の愚かさを描きながらも愛しさもあります。


●物語
 3つの異なる物語。
 1章は、ボスに支配された男の話。逃れられない支配は心身ともに蝕まれています。それは彼だけではなく、周辺にも影響を与えます。
 現実世界にありそうで、なさそうな不思議な世界観。
 その支配のなかで男は何を選ぶのでしょう。
 2章は、愛する彼女が音信不通になり、失意にくれる男の話。
 ある日、帰還した彼女は以前とは別人のような振る舞い。
 過酷な環境から生還した彼女をおもんばかる気持ちと、徐々に不安にさいなまれる男。 
 似たようなサスペンスや、ラブストーリーはありますが、狂気の世界へ足を踏み入れていきます。
 3章は、狂信者のエマストーンの物語です。
 世界は汚れているのでしょうか、美しいのでしょうか。
 今この瞬間に現実で起きているかもしれない出来事を想像させられます。

●見どころ
 165分の長編ですが、3つのそれぞれ独立した物語で連続性はなく、3作品を観るので想像したより時間は短く感じます。
 基本はすべてブラックユーモアと、スタイリッシュな作品です。

 登場する演者は、エマストーンはじめ3章通じて基本的に同じキャスティングですが、全く異なる役柄なので演技も楽しんでください。

 1章は、ブラックユーモアに溢れたヒューマンドラマ。
 サスペンスとも呼べます。先の読めない展開にドキドキします。

 2章は、サスペンス要素のはいったホラーです。
 どっち?どっち?と予想を立ててください。
 あなたの推測は正解となるのでしょうか。

 3章は、SFとスピリチュアルな、サイコ系です。
 本当に?と疑いながら、有ったらいいな、無くてもいいか、と想像を掻き立てます。
 私にはラストはタランティーノ監督を思い出させました。

 何れもダークで、ブラックユーモアに富んだ世界観。
 映像は60年代、70年代を意識したかのようですが古臭さは感じません。
 何故でしょう、スタイリッシュに感じられます。
 
 これを書きながら、もう一度映画館行こうかな、なんて思いました。
 きっと、観るたびに感想や気づきが変わる良作なんでしょうね。

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