【病院での男女差】女性の痛みは軽視されている
【病院での男女差】女性の痛みは軽視されている
病気やケガをしたとき、病院に行くのは当然のことです。
しかし、病院での治療に性別の違いによる不公平が存在していることを知っていましたか?
男性と女性では同じ痛みを訴えても薬の処方に異なる場合があるというのです。
・痛みの訴えに男女差が存在
ヘブライ大学が行った研究によると、男女間で鎮痛薬の処方に差があることが明らかになりました。
2万1851人の患者データを分析した結果、同じレベルの痛みを訴えているにもかかわらず、男性は女性に比べて鎮痛薬を処方される可能性が高いことが分かったのです。
この結果は医師の性別によって変わることはありませんでした。
つまり、男性医師でも女性医師でも、女性の痛みは軽視される傾向があるということです。
・女性の痛みは過小評価される
この研究では、看護師にも痛みの評価に関する実験を行いました。
109人の看護師に対して、重度の腰痛を訴える患者のシナリオを提示し、その痛みの度合いを評価してもらいました。
その結果、患者が女性の場合、男性よりも約10%低く評価されることがわかりました。
さらに、救急外来では女性が30分長く待たされる可能性もありました。
これらの結果から、女性の痛みが医療現場で過小評価されがちであることが浮き彫りになりました。
女性は痛みを訴えても、その痛みが正当に評価されないのです。
・なぜこのような差が生じるのか?
この男女差が生じる原因の一つに「偏見」があります。
過去の研究でも、男性は痛みに強く、女性は痛みを誇張するという偏見があることが指摘されています。
さらに、女性が痛みを訴えると「ヒステリック」だと判断されたり、その訴えが信頼されにくいという問題も存在しています。
・偏見をなくすために
この問題を解決するためには、私たち一人一人が偏見に気づき、それを克服することが重要です。家族や友人が痛みを訴えたとき、それが男性であれ女性であれ、その痛みを真剣に受け止めることが大切です。
誰もが平等に、適切な治療を受けられる未来のために、私たち一人ひとりが変化の一歩を踏み出していきましょう。
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参考文献
Sex bias in pain management decisions
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2401331121
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