ライオンのあくびに隠された意味とは?驚きの研究結果
ライオンのあくびに隠された意味とは?驚きの研究結果を紹介します
どんな時にあくびをしますか?
暇だったり、眠かったり、退屈だったりするときにあくびが出ることがありませんか?
でも、あくびは人間だけのものではありません。
ペットを飼っている方なら、犬や猫のあくびを見たことがあると思います。
実は、あくびは脊椎動物のほとんどで見られる現象なのです。
そんな中、ライオンのあくびには驚くべき秘密が隠されていることが判明しました。
今回はイタリアのピサ大学の研究をもとに、ライオンのあくびについて解説します。
[ライオンのあくびは伝染する]
この研究では、南アフリカのマカラリ動物保護区でライオンの行動を観察しました。
マカラリ動物保護区はライオンやゾウ、サイ、カバなどの動物が自然に暮らす場所です。
そこで研究者たちは、ハイエナの調査をしていたときに、ライオンのあくびが伝染していることに気づきました。
興味を持った研究者たちは、ライオンのあくびについて詳しく調べることにしました。
二つのライオンのプライド(群れ)を4ヶ月間追跡し、合計19頭のライオンのあくびを記録しました。
その結果、以下のことがわかりました。
・ライオンは仲間があくびをすると139倍も高い確率であくびをします。
・ライオンはあくびをした後に11倍も高い確率で仲間の行動を真似します。
つまり、ライオンのあくびは伝染するだけでなく、仲間と同じ行動をするきっかけにもなるのです。
[ライオンのあくびは結束力を高める]
では、なぜライオンは仲間のあくびに反応するのでしょうか?
研究者たちは、ライオンのあくびにはプライド内で結束力を高める役割があると考えています。
ライオンは群れで生活する動物です。プライド内で協力しなければ生き残れません。
そこで、あくびを使ってプライド内で情報交換やコミュニケーションを行っている可能性があります。
例えば、リーダー格のライオンがあくびをして立ち上がると、仲間もそれに続いて立ち上がります。
これは、リーダーが狩りや移動などの行動を始める合図になっているのかもしれません。
逆に、リーダーがあくびをして横になると、仲間もそれに従って横になります。
これは、リーダーが休息や安全を示す合図になっているのかもしれません。
もちろん、これはあくまで仮説です。
ライオンのあくびには他の意味があるかもしれません。
しかし、ライオンのあくびがプライド内で重要な役割を果たしていることは間違いないでしょう。