人はたった数秒前のことさえ正確に覚えられない【記憶は捏造される】
人はたった数秒前のことさえ正確に覚えられない【記憶は捏造される】
アムステルダム大学、サセックス大学などの研究
人の記憶というのは、案外いい加減である
体験していない出来事を、あたかも体験したかのように記憶を改竄することができる
他にも、間違った記憶によって無実の人が犯罪者にされたケースもある
正確に覚えているようで、事実とは異なることが多い
昔の記憶なら仕方ない、と思うかもしれないが、たった数秒前の記憶さえ改竄されることが判明した
研究者は、短期記憶に関する実験を4つを行って、記憶の改竄について調べた
参加者に、6個から8個の文字を見せて覚えてもらう
その後、特定の文字についての質問を行って、答えてもらった
文字は普通に表示される場合もあれば、鏡文字で表示される場合もあった(左右対称になる文字は除外した。AHWYなど)
質問をしてから、即座に答えてもらう場合もあれば、3秒の思い出す時間を与えてから答えてもらう場合もあった
結果、普通に表示された場合は不正解率が10%未満だったのに対し、鏡文字の場合は40%に跳ね上がった
しかも、正解している自信がある人ほど、間違っている確率が高かった
自信があるほうが正解しそうだが、そんなことはなかった
自信満々に間違っていたのである
さらに、質問してから答えるまでに時間を与えた場合も、正解率が下がった
思い出す時間が増える分、正解率が上がりそうだが、こちらも直感に反する結果となった
人は、ある程度予測を立てながら生きている
その予想が当たった時、「やっぱりな」と思ってしまうので注意深く観察しなくなる
そのため、目の前の情報を正しく認識せず、自分の予想を事実だと思い込むみたいだ
注意深く観察しない人ほど、自分の予測に自信満々になり、時間が経過するごとに事実の記憶が薄れ、偽の記憶が強化されていく
あなたの記憶は本当に正しいですか?
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参考文献
Seeing Ɔ, remembering C: Illusions in short-term memory
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0283257