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「間奏曲」(弦楽オケ)の作曲③ 第一主題の完成
今回は第一主題の終わりの部分です。
前回は変イ長調の平行調(フラットの数が同じ調)であるヘ短調のV度でヴィオラが寂しく終わるところまででした。今回はその続きです。
楽譜と説明
前回の最後の1小節からピアノ譜にしてみました。我々作曲家は旋律はもちろん、その内声、つまり旋律以外の音の動きも聴いてほしいと、音を書いています。
ご覧頂いてお分かりになりますでしょうか…。
![](https://assets.st-note.com/img/1677316021857-i13G5gBRZO.png?width=1200)
前回最後のヴィオラ(コントラバスのドの音を伴った)の旋律は今回の場面でそのまま I 度、すなわちヘ短調の主和音に解決します。
この和音は変イ長調ではVIの和音ですから、そのまま変イ長調のVの和音に続き、I の和音が現れます。
いくつかのカデンツを経ますが、チェロやコントラバスは、大きな変イ長調のうねりを作り I の第2転回形とV度という、典型的なドミナントを形成しアポジャトゥッラという係留音を残しつつ、変イ長調の I (主和音)に解決します。
終止形についてはこちら
様々な終止形についてはrie先生がわかりやすく説明されています。
そして第二主題へ
さて、ここの次は第二主題となるのですが、移行部を挟むか、今作っている第二主題は、コデッタ(提示部の終結部。小さなコーダの意。)にし、もう少し長調の世界を広げるか悩んでいます。
下の音源は、そのままハ短調に進む場合をあげています。
音源(冒頭から第一主題の終わりまで)
うーん、続きが悩ましいものです。オペラの間奏曲なら、あまり大きくはしないものですが、この曲は、別の意味の「間奏曲」なので…。