秋月 若菜

【本をこよなく愛する社会人】 ◆読書感想と本のご紹介を中心に、たまに創作活動をしています ◆ミステリー、ファンタジー、純文学が好き ◆ギター・観葉植物・和菓子が好き ◆シナリオライター通信講座受講 ◆お気軽にフォローいただけると嬉しいです!

秋月 若菜

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マガジン

  • 創作|ショートストーリー

    日々の空想を具現化したショートストーリー集です。

  • 詩とエッセイ|普通じゃない、けれど普通。

    日々の出来事、思ったこと、感じたことをまとめていきます。

  • 読書感想と本の紹介

    素敵な本に出会うたび、あらすじと感想を書いて更新していきます。読んでくださる方が、お気に入りの本に出会うきっかけになれば嬉しいです。

最近の記事

SS|亡霊の花嫁

一人の男が、毎日退屈そうに墓地の見回りをしていた。 いつから始めたのか、なぜ始めたのか、男は全く覚えていない。 その日も、いつものように誰もいない墓地をぶらぶらと歩き回っていると…奇妙なものを見た。 ウエディングドレスを着た女が、墓の前に突っ立っている。 びっくりした男は、思わず墓石の陰に身を隠した。見間違いだろうか。 しかし何度目を擦ってみても、やはり女はそこに立っている。 ついに幽霊に見てしまった…と思った男は、そのまま気付かないふりをすることにした。 * とこ

    • エッセイ|クマの耳飾り

      もう10年ほど前だろうか。 当時学生だった私は、クマにハマっていた。 クマのTシャツ、クマのパーカー、クマのバッグ… とにかくなんでもクマがよかった。 ある日、メルカリで心惹かれる物に出会った。 にっこり笑った、クマの耳飾り。 当時はクマの耳飾りなんて珍しかった。 相当古い物のようで、少し色褪せていたことも 心惹かれる一因となった。 掲載された写真には、 手の平にちょこんと乗せられたクマが写っていた。ちょっとピンボケ気味。 きっとメルカリに慣れていない人なんだろう。 ど

      • SS|ニコラスの苦悩

        ニコラスは何日も考えていた。 どうすれば、このガムを飲み込むことができるのだろう。 何日も噛み続けたが、全く飲み込むことができない。 ニコラスがそのガムを噛み始めたのは、月曜の朝だった。 仕事へ行く前に口に放り込んだ、粒型の小さなガム。たった1粒である。 そのたった1粒が、昼になっても夜になっても飲み込めず ついに翌日の朝になり、また翌々日の朝になり、気付けば数か月が経っていた。 * 顎が痛いような気がする。 噛み始めた頃の優しい甘味料の味は、ゴムのような味に変わって

        • 感想『月と六ペンス』サマセット・モーム

          サマセット・モーム『月と六ペンス』の感想です。 20世紀前半のイギリスを代表する作家、サマセット・モームによって1919年に出版されました。 "絵を描く"という自らの夢のために、妻や子ども、家や仕事といった生活の全てを捨てた人物の生涯を、友人の一人称という視点で語られています。 正気と狂気が混在する人間の本質を描いた、歴史的なベストセラー作品です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼周りにどう思われても自分らしく生きたい人に ▼諦めきれない夢がある人に ▼人間の本質を深く考えたい

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        • 創作|ショートストーリー
          2本
        • 詩とエッセイ|普通じゃない、けれど普通。
          4本
        • 読書感想と本の紹介
          8本

        記事

          詩│ブルー

          ブルー それは私が愛した色 まぶたの裏、白昼夢 スカイブルー それは透きとおる空 行く先さだめぬ、少女の旅 マリンブルー それは広大な海 両腕に抱く、潮の風 コバルトブルー それは穏やかな波 耳をかすめる、さざ波の音 セルリアンブルー それは雨の日の水族館 ガラスの向こう、泡沫の夢 サファイヤブルー それはキラキラの好奇心 いたずら好きな、猫の瞳 ネイビーブルー それは父の日の包み紙 照れくさそうな、あの笑顔 ブルー それは青色のプロマイド あたたかく、優しい思

          詩│ブルー

          感想『レプリカたちの夜』一條太郎

          一條太郎『レプリカたちの夜』の感想です。 読み進めるほど不思議で不可解な世界観に迷い込み、 つい一気に読んでしまうほど面白い一冊です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼ミステリーやファンタジー、SFが好き ▼不条理文学が好き ▼ちょっと変わった本が読みたい 『レプリカたちの夜』あらすじ動物レプリカ工場に勤める往本は、夜中の十二時過ぎに動くシロクマを目撃します。シロクマは絶滅したはずの本物なのか、それとも産業スパイなのか。工場長は往本に「シロクマを殺せ」と命じますが、何かがおか

          感想『レプリカたちの夜』一條太郎

          感想『ぬしさまへ』畠中恵

          畠中恵『ぬしさまへ』の感想です。 畠中恵さんの代表作『しゃばけ』シリーズの第2弾! 今回も体の弱い若だんなと、過保護な妖たちが大活躍。 たくさんの難事件を解決します。 こんな人に薦めたい・・・ ▼妖怪が好き、江戸を舞台とした物語が好き ▼ファンタジーやミステリー、人情ものが好き ▼小説より漫画が好きという人にも! ※シリーズ第1弾『しゃばけ』の感想はこちらから https://note.com/nice_ixia842/n/nc8a028bc73bc?sub_rt=sha

          感想『ぬしさまへ』畠中恵

          感想『変な家』雨穴

          雨穴『変な家』の感想です。 雨穴さんはネットを中心に活動するホラー作家で、 WebライターやYoutuberとしても活動されています。 本作は、Youtubeで話題となった『変な家』の完全版です。 不可解な間取りに隠された真相とは…。 台詞を中心に進行していくので、 普段小説を読まない方や、小説を読むことに苦手意識のある方でも読みやすい作品です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼最初から最後まで、ぞわぞわっとしたい方に ▼ホラー小説やミステリー小説が初心者の方にも ▼小説を読

          感想『変な家』雨穴

          感想『うたうおばけ』くどうれいん

          くどうれいん『うたうおばけ』の感想です。 くどうさんは歌人、俳人としても活躍されています。 名義は本名と同じ「工藤玲音」さん。 素敵なお名前ですね。 本作は、くどうれいんさんの嘘みたいな本当の話。 どこか不思議で、クスッとなる日々がつづられた エッセイ集です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼思わずクスッとなる日々の出来事が読みたい人に ▼忙しくてもサクッと読める本をお探しの方に ▼肩の力を抜いて気楽に読みたい人に 『うたうおばけ』あらすじ"人生はドラマではないが、シーンは急

          感想『うたうおばけ』くどうれいん

          感想『ネコシェフと海辺のお店』標野凪

          今日は「猫の日」ですね! 折角なので、書店で素敵な"猫"の本を探してきました。 今回はそのうちの1つ、 本日発売された『ネコシェフと海辺のお店』の感想です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼自分の生き方に悩む、全ての人に ▼仕事や恋愛、育児などに疲れてしまった人に ▼ほっこり癒される話が読みたい人に 『ネコシェフと海辺のお店』あらすじ海辺にぽつんと佇む、料理上手なネコシェフの店。ここに辿り着くのは、仕事や恋愛、子育てなどに悩み「逃げ出したい」「変わりたい」と願う人ばかり。マイ

          感想『ネコシェフと海辺のお店』標野凪

          エッセイ|革新のシャンデリア、変革の冷蔵庫

          「"革新"と"変革"って何が違うんだろうなぁ」 上司の突拍子もない一言に、他の皆が一斉に顔を見合わせる。 (まずい。またミーティングが脱線する…) ミーティング、脱線。私が所属するプロジェクトチームには、私の他にメンバーが3人いる。 1人は、同い年でツンとした猫目が可愛い永井さん。 2人目は、7つ年上で頼りになる"影のリーダー"こと青田さん。 そして3人目。お喋り好きが故に、脱線の常習犯である上司。 この3人である。   このメンバーでミーティングをすると、必ずと言っていい

          エッセイ|革新のシャンデリア、変革の冷蔵庫

          感想『しゃばけ』畠中恵

          畠中恵『しゃばけ』の感想です。 言わずと知れた畠中恵さんの代表作で、 2001年に「第13回日本ファンタジーノベル大賞」を受賞。 ワクワク、ドキドキが止まらない一冊でした。 魅力的なキャラクター達と、テンポの良いストーリー展開。 一気に読めてしまう、ファンタジー時代小説です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼妖怪が好き、江戸を舞台とした物語が好き ▼ファンタジーやミステリーが好き ▼漫画が好きという人にも 『しゃばけ』あらすじ江戸有数の豪商、廻船問屋「長崎屋」のひとり息子であ

          感想『しゃばけ』畠中恵

          感想『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン

          シェル・シルヴァスタイン『おおきな木』の感想です。 アメリカで1964年に出版された絵本で、 今もなお、世界各地で多くの人々に愛されています。 1分もあれば読めてしまうお話しです。 でも、何度も何度も読んで、じっくりと理解したいお話し。 大人の方にぜひ読んでいただきたい、少し苦くて切ない物語です。 こんな人に薦めたい・・・ ▼自分を犠牲にしてでも、誰かに尽くしてしまう人に ▼少し大人向けの絵本を読みたい人に ▼読み終えた後、じっくりと余韻に浸りたい人に 『おおきな木』あら

          感想『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン

          エッセイ|母が作る「わんこ餃子」

          秋月家の名物「わんこ餃子」私が中学生の頃は、家族4人で食卓を囲んでいた。 父と母、妹、そして私の4人。 ホットプレートで作る”もんじゃ焼き”やら、野菜がたくさん入った”キムチ鍋”やら、色々なものを4人で囲んで食べたのを覚えている。 そのなかでも特に登場頻度が高かったのは、母の作る大量の"わんこ餃子"だった。 大きな丸皿に、中身のぎっしり詰まった大きな餃子が50個ほど乗せられる。 餃子同士がぴったりとくっついて、ちょっと焦げているところが良い。 それを父と私、妹の3人で食

          エッセイ|母が作る「わんこ餃子」

          自己紹介と私の夢

          はじめまして。秋月 若菜 (あきづき わかな)です。 '98年生まれ、愛知県出身です。 本をこよなく愛する社会人です。 さて、私は新卒で全国転勤のある会社に入社し、 神奈川、兵庫、大阪、東京、千葉…とあちこち渡り歩いてきました。 辛いこともありましたが、各地で見たもの、経験したこと、そこで出会った人達は、今でもすべて私の宝物になっています。 * 順風満帆と思われた社会人生活に事件が起こったのは、2022年の秋頃です。 新しく着任した部署で、何やら頑張りすぎてしまい 気が付

          自己紹介と私の夢