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サッカー漫画史上最高に可愛いヒロイン、美島奈々(セブン)の魅力を語りたい[エリアの騎士]

アオアシ、DAYS、さよなら私のクラマーなどサッカー漫画に出てくるヒロイン(女の子)がとにかく可愛い子ばかりなのでないかと自分の中で話題になっている。今後更新されるかもしれないが、少なくとも自分が今まで読んだサッカー漫画のなかで一番可愛いと思うヒロインについて語ってみたい。ヒロインから読む漫画を決める人がいるとするれば、美島奈々(セブン)に惹かれて「エリアの騎士」を読み始める直感は全くもって正しい。美島奈々(セブン)はスーパーウルトラ激かわヒロインである。


併走型ヒロインという稀有な役割

インターネット上で見た表現だが、奈々は併走型ヒロインらしい。一般的なヒロインは「私を甲子園(あるいはインターハイ)に連れていって!」というスタイルが多いように思われるが、奈々の場合は「一緒にサムライブルーのユニフォームを着よう!」というスタイル。他作品のヒロイン同様、奈々も物語前半は江ノ島高校のマネージャーを務めているのだが、並行して日本代表のプレイヤーとしても活躍していた。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

「ラン・ウィズ・ザ・ボール」ならぬ「ラン・ウィズ・ザ・ヒーロー」。主人公の逢沢駆と一緒に、目標に向かって歩み進んでいくヒロインというのが奈々の大きな個性の1つのように思う。駆の必殺技「φトリック」も奈々との毎日の練習で習得したもので、奈々と一緒に磨いた感じがたまらない。奈々は駆よりも世間でいち早く評価された天才で、作品序盤では駆のはるか先を進んでおり、奈々が駆(主人公)をリードしていた。性別は違えど奈々は駆の目標であり続けたし、奈々がいたからこそ駆はフットボーラーとして成長できたのである。

シンプルに顔面が最高な奈々

一目見れば明らかなのだが、奈々はシンプルに顔面が良い。単に良いだけではなくて最高レベルにかわいい。美しい、可愛い、綺麗、全てが備わっている。「エリアの騎士」には群咲舞衣ちゃんという別の美少女も出てきてその子も十分すぎるほど可愛いのだが、個人的には奈々1択である。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

作中では「今流行りのスポーツアイドル」みたいに形容もされるが、現実で考えたらこんなに容姿の整った女性アスリートなんているわけがないと思えてしまう。高校1年生でなでしこJAPANの主力って完全にフィクションでしかない(※フィクションです)。そこら辺のアイドルより遥かに可愛くてサッカーもめちゃくちゃ上手いってスペックが高すぎる。こんな完璧美少女な幼馴染がいる駆が本当に羨ましい。

性格も完璧、そしてお茶目な一面も

顔面が最高といったものの、やはり人間最後は中身。内面こそが最も重要なのはいうまでもないだろう。最高のヒロインというからには、もちろん奈々は内面も魅力十分だ。奈々は幼少期にアメリカで過ごしたので英語も堪能。戦術理解力も高く分析も的確で、本職の実況者顔負けの解説もできるほど言語化能力も高い。美人で運動神経がいいだけではなく、とても賢い。また駆との関係をみればわかるが、面倒見が良くてとても優しい。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

それとお茶目な面も持ち合わせている。部員にハードなダイエットを課すときや駆にちょっとイジワルなことを言うとき、語尾に♪や♡が出て少しSな一面が見れたり、ちょっと舌を出したりする。このような完璧優等生が時折みせる小悪魔な笑みに悩殺されてしまう。

百面相というわけではないが、表情の多彩なところも奈々の魅力だ。特に舌をぺろっと出す表情はチャーミングで魅力的である。駆が駆らしいプレーをすると天真爛漫に喜ぶが、傑の心臓によるプレーをみせると一転して不安そう・心配そうな表情を見せる落差もたまらない。傑の心臓の力によって駆の精神が不安定だったことも、駆を放っておけない・駆が心配だと奈々を思わせ、駆への想いが一層膨らんでいった要因なのかもしれない。

男を見る目があること、そして駆の魅力

奈々は容姿が非常に美しいと描写されており、作中で一番というほどモテる。加えて、奈々の周りには駆の兄である傑や、駆の親友である佐伯祐介のような「幼い頃からトップエリートとして活躍してきたイケメン」たちも少なくない。フットボーラーとして見れば、彼らになびいても普通だと思うし、ルックスだけで見れば美男美女でお似合いだろう。だが、奈々は小学生の頃からブレずにずっと駆一筋だった。

奈々の魅力のうち個人的に推したいのが、「男を見る目がある」ところだ。この視点について語るからには、当然主人公の逢沢駆の魅力についても語らないといけない。傑や祐介がダメなわけではないが、やっぱり奈々とお似合いなのは駆だと思う。

駆だって高校1年生ながら全国大会で得点王になるぐらい才能豊かなのだが、作品序盤では身近な天才と比べてもなかなかその芽が出ずに苦労していた。駆は稀有な才能を持っているけれども、どちらかというと努力家で苦労人という描かれ方をしているので読者も共感しやすいだろう。なにより駆は性根が真面目で、フットボールに対して真摯だからこそ、どこまでも応援したくなる主人公なのである。

加えて駆の魅力としては恋愛にとても奥手なところ。奈々に対して子どもの頃からずっとプラトニックな想いを抱いているが、駆はそれを伝えられない。紆余曲折あって結局その好意を伝えることは最終巻までずっとしてこなかった。駆が告白しようとして失敗に終わったケースは何度かあったが、残念ながらこれは駆の(恋における)決定力不足と言わざるを得ない(笑)。とにかく、そういう奥手さも駆を応援したくなる彼の魅力である。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

次は容姿について。実況と解説の男性たちがピキってるが、わかってねぇんだよこいつらは。駆は草食系だからいいんだよ。駆は見た目通りかわいい系の容姿で、良い意味で男臭くなくて爽やかだ。中身も初心で、異性にガツガツしてなくて、エッチな話題には顔を真っ赤にして照れる。舞衣に2人きりの密室で裸Tシャツ(実際はズボンを履いていたが)で迫られたときには泣いちゃうぐらい駆は性に対してもウブなのである。そういうところもかわいいのだ。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

たしかに駆は女性から見て保護欲を掻き立てられるような気がするし、母性本能を刺激するのではないかと想像する。実際、奈々は駆に対してボディタッチもそれなりに多いし、全国高校サッカー選手権大会優勝直後にハグもした。駆の胸に顔をくっつけたりと距離感がバグってるのでは?と思うシーンも少なくない(そこがまたキュンキュンするのだが)。付き合いの長さもあるだろうが、この気軽さを引き出せるのも駆ならではなのかもと思う。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

余談だがアニメ版のCVが三瓶由布子さんなのも、まさに駆の声という感じで完璧な配役だと思う。奈々のCVは伊藤静さん。こちらも可愛さの中に気品のある声で絶妙にマッチしている。気になった人は原作漫画だけでなくアニメ版の奈々も可愛いので見てみて欲しい。アニメオリジナルのエピソードもあるのでその回だけみるなどでも良いだろう。

©伊賀大晃・月山可也・講談社/テレビ朝日・シンエイ動画

駆とのどこまでもプラトニックな関係

最後に特に推したいポイントは、奈々の純情さである。駆が奈々に淡い恋心を抱いているのは物語序盤からずっと描かれてるのだが、奈々が駆に対して恋愛感情を持っているのかは描かれてこなかった。それがようやく最終回1話手前で明かされる。奈々もずっと子どもの頃から駆が好きで駆一筋だったのだ。奈々も駆に負けないぐらい純情なのである。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

いつも駆のそばにいて彼を支えてきた奈々にとっても、駆の告白でようやくホッと安堵できたのではないだろうか。最終巻でついに、この2人はこれまでずっとお互いのことだけを想いあっていたのが判明する。原作コミックス57巻分の11年という長期連載の間、親友以上恋人未満といった感じの距離感で過ごしてきた奈々の気持ちを考えると感極まってしまう。

奈々は作中ずっと駆に尽くしてきた。中学時代に駆がレギュラーになれずマネージャーとして選手生活から離れて腐っていた頃から、奈々は駆に寄り添っていた。学校での部活とは別に、2人で毎日夜もサッカーの練習をしていた。よくあるラブコメとは違い、喧嘩したり一進一退したりすれ違いがあったりといったことはなく、この2人は最初から最後まですごく仲が良かった。

だからこそ2人で過ごした長い時間が幸福であったと同時に、異性としての距離はなかなか縮まらずもどかしくも感じられた。奈々と駆の距離はあまりにも近すぎたし、かといってどちらかが告白してしまえば関係が壊れてしまう可能性もある。だから奈々のほうからも安易に告白できなかったのかもしれない。2人ともフットボールに対してとても真摯で、2人とも恋愛に奥手だったのだ。駆もだが、このような奈々の健気さがとても愛おしい。

そして最終巻でようやく2人が結ばれた。筆者も本当に奈々が可愛いと思うし大好きなのだけれども、駆とだったら心底お似合いの2人だと思うし駆と付き合うのなら納得だ。駆になら奈々を安心して任せられる(何目線だお前は)。というか駆もようやく報われたと思うし、最後は連載当時も感動したなぁと思い出した。2人ともとてもプラトニックだから応援したくなったし、本当にお似合いの2人だと思えた。駆と奈々のような純情な恋愛は見ていて胸がキュンキュンするし、筆者は大好きである。

©伊賀大晃・月山可也/講談社

駆から告白したときの「キミが好きです」って言い方も駆らしくて好き。幼馴染でずっとそばにいた奈々に対して普段丁寧語は使わないのに、ここぞという大一番で「です」って使う丁寧さというか、駆のピュアさが現れてるのが大変良い。同学年だけどセブンのほうが3ヶ月早く生まれていてお姉さんなのも、駆と奈々らしくて推せる。駆はやっぱり弟っぽいんだよな。

美島奈々(セブン)が主人公の外伝が読みたい!

久しぶりに「エリアの騎士」を読み直していて奈々の魅力を紹介したいと思って書いてきたが、改めて思うと月山可也さんの描く女の子が本当にかわいい(男の子もかっこいいが)。昨年2023年にも「エリアの騎士」のイラストを公開してくれているし、X(旧Twitter)には奈々のイラストがいくつもあるので、月山可也さんをフォローすることを強くお勧めする。

筆者が「エリアの騎士」にハマったのは2012年にTVアニメが放送されていた頃で、それから原作もリアルタイムで追っていた。そして2017年に連載終了して7年経ってからふと思い出して、原作を読み直してこの記事を書いている。そんな2024年現在、自分以外に「エリアの騎士」について喋っている人はいないかなとX(旧Twitter)で調べてみても、意外にも奈々について投稿されているのをいくつも見かけた。「セブンは私の初恋だ」とか「セブンはサッカー漫画で一番可愛いヒロイン」などの高評価もたくさん見かけたのが嬉しかった。

近年はリメイク作品が流行っているように思うが、そのときふと「エリアの騎士」の続編は出ないのだろうかと思った。やっぱり大好きな美島奈々の新しい姿を見たいのである。たとえば「さよなら私のクラマー」みたいに女子フットボールの物語を、主人公を奈々に据えた外伝として創ってくれれば売れるのではないか?と考えた。「MAJOR 2nd」のように可愛い美少女がたくさん出てくる「エリアの騎士」の続編的な立ち位置の作品が出てくれば筆者はとても嬉しい。

改めて、美島奈々(セブン)は連載終了から(セブンだけに)7年経過した今も輝いているヒロインだと思う。連載開始は2006年なので奈々がこの世に登場してから20年近く経過しているが、その魅力は全く色褪せていない。作品が完結してそれなりの期間が経ったが、筆者にとっての美島奈々(セブン)の可愛さや好きさが薄れていないことがわかったので良かった。リメイクが流行っている昨今のトレンドに「エリアの騎士」も乗ってくれないかなと願うばかりである。今後も引き続きサッカー漫画のヒロインたちに注目していきたいし、まだ読んでない作品もいっぱいあるので強いヒロインを開拓し続けたい。読者の方にとっての最高のサッカー漫画ヒロインをコメントで教えていただけると嬉しいです。

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