住宅メーカー選び③ ~比較時の注意点~
さまざまな情報に惑わされる
メーカーや構造・仕様の違いを調べだすと、それぞれのメリット・デメリットを知ることになります。特に、デメリットを強調する人や情報に触れると、素人の私達は凄く不安になります。。。
私も最初は色々とネガティブな話を聞いて疑り深くなってしまい、あら探しをするように各メーカーに質問していた時期がありました。
色々と調べてみて、行き着いた結論は以下2つです。
① 完全無欠を求めない
戸建住宅にはさまざまな構造や材料があります。どれも長所と短所があるので、すべてに欠点がない100点を求めるのは行き過ぎで、現実的ではありません。
正解がないからこそ、様々な構造や材料が存在しており、メーカー各社は自分たちが良いと信じた商品(=家)を作っています。欠点探しをせずに、自分が求めるバランスと似た家について調べるのが大切です。
② 疑うのはほどほどに
ネガティブな話を聞いてしまい、欠陥工事などまで疑い出すときりがなくなってしまいます。
所詮私たちは素人なので、ある程度調べて、信頼できると思ったら、あとはそのメーカーにお任せることが大切だと思います。(どうしても気になる方は第3者に診てもらう手段もありますが)
家づくりを楽しいものにするためにも、疑い過ぎには気をつけましょう。
比較すべきはリスクへの対策
各工法や材料の違い、リスクを知ることは大切ですが、そのリスクが実際に発生するかどうかは、対策されているかにかかっています。自分が気になるリスクについて問い合わせて、きちんと答えが返ってくれば対策しているメーカーでしょうし、曖昧な回答であれば対策してないメーカーかも知れません。
不安をそのまま残さずに、各社に問い合わせてみて、自分なりに信頼できると思えるメーカーを選んでいくことが大切です。
例えば、よく話になるのが、断熱材のグラスウールです。
グラスウールは断熱材として多くのメーカーで使われていますが、湿気を吸収しやすい性質があり、長い年月が経つと家が腐れる原因になると批判する方がいます。(そして、解体現場の写真を見せられて、グラスウールが黒ずんだり、まわりの梁・柱などが腐っていることを説明されます)
一方、グラスウールを使用しているメーカーの方たちは問題ないと言います。(こちらの場合も解体現場の写真を見せられて、数十年経っても何の劣化もしておらず、木材も新築時から同様でしょ、といった説明を受けます。)
結局、双方がそれぞれに都合が良い写真を持ってきて、言いたいことを言っているに過ぎません。
私も壁内結露の話はかなり気になったので、グラスウールのリスクについて色々と調べました。口先でいくら腐らないと言われても、保証してくれる訳ではなく、住んでから壁の中を覗いて状態を確認するわけにもいかないので、、、
私なりに決めたチェック基準は以下のとおりです。以下が問題無さそうなメーカーであれば、断熱材がグラスウールでも壁内結露のリスクは低いと信頼することにしました。
・断熱材への防湿対策を行っている
・結露計算(シミュレーション)を行っている
・気密シートの境目の重ね合わせなど現場マニュアルが整っている(再現性の確認)
・気密仕様のコンセントボックスを使用している
・現場の方の意識やチェック体制(現場見学会などで現場の方に直接質問できる機会があれば、断熱材施行のポイントなどを聞いてみました)
このように、リスク対策まで確認していくことで、もやもや感を残さずに納得しながら、家づくりが進められると思います。
なお、グラスウールについては、多くのメーカーが採用しており、壁内結露についても昔から認識されているので、良いメーカーは技術改良を積み重ねてしっかりリスク対策を講じています。
以下はプロの方達の参考情報です。
壁内結露に関する説明
断熱材について
それぞれの断熱材について、プロの方達の話が聞けて非常に参考になります。
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