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選挙に関する素朴な疑問?「政治家は何にそんなに金を使っているのか?」

 こんにちは。今回は、政治家がどこにそんなに大金を使っているのか、少し踏み込んで考えてみたいと思います。よくニュースで耳にする政治資金疑惑や裏金問題、皆さんも「またか」と思っているかもしれませんね。でも、実際にあの巨額な資金がどこに消えていくのか、気になりませんか?

今まさに行われている衆議院選挙では、去年末から話題になっている旧安倍派のパーティー券裏金問題が争点の一つです。この件が浮上すると、どうしても「政治家は私利私欲のために金を使っているんだろう」という考えが頭をよぎりますよね。しかし、驚くかもしれませんが、それは違います。彼らが使う大金の大半は、選挙資金なんです。

読むのがめんどくさい方のために動画も作りました。


選挙にかかる金とは?

まず、選挙の裏側を少し覗いてみましょう。日本の公職選挙法では、選挙運動員にお金を払うことは基本的に禁止されています。一部の秘書やウグイス嬢に限られており、さらに金額も厳しく制限されています。また、選挙活動中の飲食物の配給も厳しく規制されています。じゃあ、一体何にお金がかかるのか?

選挙において重要なのは、組織票です。日本には強力な業界団体や宗教団体がたくさん存在します。例えば、日本医師会日本建築業協会などの業界団体、さらには神道政治連盟や仏教関連団体のような宗教団体。彼らはそれぞれのメンバーに対して、どの政党を支持するべきかを「指示」します。命令ではないとはいえ、多くの人々は団体の意向に従います。政府の政策が自分たちの仕事や生活に大きな影響を与えるため、団体の意向を無視するわけにはいかないのです。

さらに、選挙では業界や団体との取引が行われることもあります。例えば、公共工事の配分や政府系金融機関からの融資、さらには病院や介護施設の許認可案件への口利きが選挙支援の見返りになることもあるのです。

自民党の裏金要求事件と河井杏里事件

こうした政治とお金の関係が表面化した事件があります。2021年に起きた自民党新潟県連裏金要求事件では、元新潟県知事の泉田裕彦氏が選挙に出ようとした際に、2千万円から3千万円の裏金を県議から要求されたという事件が発覚しました。これに先立つ2019年には、河井杏里事件も話題になりました。広島の地方議員や市長に、1億5千万円がばらまかれたとされています。選挙違反で河井克行元法務大臣は逮捕され、実刑判決を受けました。

これらの事件は氷山の一角で、実際にはこうした取引が至る所で行われていると考えられます。

組織票が選挙結果を左右する

では、選挙にかかる具体的な費用はどうでしょうか?たとえば、地方の議員たちが支援団体を回るだけでもガソリン代食事代がかかります。さらには手土産まで用意しなければなりません。仮に一箇所5千円の手土産を持参するとして、100か所回れば50万円。そうなると、地方議員たちに選挙活動を依頼するためには、1人あたり数十万円から場合によっては100万円以上の経費がかかるのです。

仮に100人の地方議員が国政選挙を支援すれば、少なくとも3千万円、多い場合には1億円が必要です。こうした経費がかさむため、選挙には多額の資金が必要となるのです。決して私腹を肥やすために使っているわけではなく、選挙活動自体が巨額なコストを伴うのです。

創価学会と公明党の組織票の力

ここで無視できないのが、公明党と創価学会の組織票です。創価学会は600万票を超える基礎票を持っており、都市部では特に強い影響力を発揮しています。特に投票率が低い東京や大阪では、その力は倍増します。例えば、投票率が50%程度であれば、創価学会票は実際に投票する有権者の10%を占めることになります。地方選挙ではさらにその影響力が強く、特定の地域では公明党の議席が2割近くを占めることもあります。

自民党が苦境に立つ理由

10月27日に行われる今回の衆議院選挙では、自民党の苦境が伝えられています。表立ってお金を支援者に配ることができないため、地方議員や団体の支援活動が鈍り、組織票の確保が難しくなっています。さらに、政府の財政難から公共工事や利権配分の飴をばらまく余裕もなく、組織票の確保が難しくなっているのです。

公明党に関しても、その支持母体である創価学会の婦人部が自民党の金権政治に嫌気を感じていると言われています。彼女たちは主婦が多く、数千万円が飛び交う政治の世界に違和感を覚えていることでしょう。今回の選挙では、公明党も議席をいくつか失う可能性が出ています。

政治家だけではなく国民も金で動く

最終的に、金で動かされているのは政治家だけではありません。実は、国民のほうが金で動かされているのです。多くの業界団体や利害関係者が、自分たちの利権を守るために投票しています。こうした団体票が、自民党の支持基盤を支えています。その結果、日本人の2割から3割が、自分たちの仕事や業界のために政治に影響を与えているのです。

つまり、政治家だけが悪いわけではなく、国民の一部もまた金で動いているのです。この仕組みが、自民党が政権を維持し続けている理由の一つです。

終わりに

どちらにしても、10月27日の選挙結果は日本の政治にとって大きな意味を持ちます。皆さんもぜひ、投票の際にはお金の流れや組織票の力について考えてみてください。

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