屋上防水工事で学んだ事 (3/6)
もう一社見積りをとりました。この業者さんは当時契約していたマンション管理会社経由で提案してきたB社です。創業から200年以上もの歴史のある企業で、従業員の数も80名でかなりしっかりした会社であるという印象を受けました。ただ実際に提案された内容は下記のようなもので、こちらとしては納得行かない内容でした。
●既存の防水層を温存し、被せ工法を推奨するとの事でした。理由として、既存の断熱層の材質は硬質ウレタンフォームであり、独立気泡型のため、吸湿・吸水による劣化が少ない材料の為、断熱性能が低下し難いく張替えの必要が無い為との事です。
●漏水のあった住戸の真上の防水層及び断熱材を部分的に撤去し、直接の原因であるクラック等を見極め、躯体にクラックがあった場合は、Uカットの上ポリウレタンシールを行ない躯体補修を行ないます。そして断熱材復旧後、既存防水と同系のアスファルト防水で復旧します。新規防水層については上記の補修箇所も含め屋上全体を被せ工法にて防水致します。漏水原因及び、当該躯体止水工事を最重要と考え施工いたします。
●防水に用いる塩ビシートの固定方法は、機械固定方法を採用します。この方式は円盤状のデスクをシート敷きこみ前に躯体にアンカー固定し、そのディスクを誘導加熱で暖めシートと溶着させます。1平米に4本ピンを打ち込む為、数百本躯体にドリルで穴を開けて躯体に打ち込む事になります。工事中にかなり音が発生します。
B社は現状の防水層が使用できると主張していますが、数年前からの補修工事を見ても分かりますが、ベースの防水層が傷んでいる為、工事直後は綺麗に見えても短時間でその上に被せた防水層も膨れてデコボコになる事が分かっています。この為、現状の防水層の上に被せてもダメな事は実証済みです。土台がいい加減な所に家を建てるようなもので、直ぐに傾いてしまいます。いずれにしてもB社の主張は素人の私から見ても全く理解できない内容でした。ちなみに見積もり価格は480万円で3社の中で最も安い見積もりでした。私の疑問に答えてくれたのがもう一社のC社でした。その会社はインターネットで自分達がいろいろと検索し、防水工事に対して実績がある会社としてピックアップした業者さんです。次回この内容について御説明させていただきます。
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