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パーピーな食卓

新年が明けた。
まずは、震災によって日常を奪われ心休まらぬ日々をお送りの方々へ、一刻も早く収束を迎え、眠れる夜を取り戻せることを祈って。
そして、今は影響の少ない側が、日常の中の消費活動を通して、微力ながらも復興支援に繋げられたらと切に願って。

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帰省中のお正月。
普段より財布の紐が緩むシチュエーションの中、
時間帯問わず、実家の机の上には、リクエストに応じるまま広げられた数々の食べ物。
3歳の次女がたのしそうに言う。


「なんかさぁ、全然ごはんじゃないみたいだよね。
 ふふふふ。
 おしょうがつパーピーみたいだねぇ!
 それでもまぁ、いいよね。
 パーピーをたのしもうか。」


彼女は舌ったらずな幼い話し方でありながら、
お姉ちゃんや身近な大人の影響もあって
口調にギャップがあって面白い。
今では一丁前に「もう!パー”ティー“でしょ!」と訂正する長女も、数年前までは某うさぎのキャラクター「ミッフィー」のことを「ムッフィー」と呼び続けていた。
やさしく見守ろう、あなたも通ってきた道だよ。


日頃は大人の事情で早い時間から園に行き、
帰宅後にはすぐお風呂に入り、バタバタ食事を摂って眠る生活。
彼女たちが家で好きなことをまとめてできる時間は決して多くない。
園生活での刺激や学びはあるが、家でゆっくり緩む時間も欲しい。自由な時間を使って興味のあることにアクセスし、インプットとアウトプットをバランスよくする大切さは、子どもにだって必要だ。

いつも親のリズムに合わせて、がんばってくれている彼女たち。
年に数えるほどしかない連休。
時間と予算が許す限り、パーピーする権利は充分にある。

食べ物に限らず、無理のない範囲で彼女たちの希望を叶え、多少のわがままも受け止める。
この期間が一時的で、その先に日常があることを社会人にならずとも、すでに幼い彼女たちは知っているのだから。大人がその状況にあぐらをかいていてはいけないのだ。

折り返したパーピー期間。
あとどれくらい彼女たちの弾ける屈託さがみられるか、親の愛が試される。


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