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私たちをつなぐもの

職場から自宅は自転車で15分。自転車で風を切ると肌寒い秋夕暮れの帰り道、今日は400年ぶりの月食です。帰り際にたくさんの人が川沿いや高台にある公園、玄関前に出ていました。道路際に椅子まで用意して、ビールを飲んで黄昏たり、スマホで写真を撮って見せっこしたり、ひたすらお喋りしたり、思い思いに楽しみながら月を見ています。月が街人心を繋いでいるな、と感じた1日でした。

私は都内の地域包括支援センター(委託型)という所で働いています。全国に5000箇所以上ある65歳を過ぎた方の相談窓口です。介護保険サービスから地域づくり活動、引越しに就活に終活、スマホの使い方などなど、シニアのよろず相談窓口です。

包括に寄せられる年間相談件数は約3000件と言われる中、私が働く地域は7000件以上の相談があり、それだけシニアの数も多い地域です。職員6名でフル稼働で対応していますが、とても手が足りません。

電気ガス水道が止まりあと100円しかない助けて、とか、家族が嫌で家出してきたもう帰る所がない、近所のヒトが意地悪する警察も聞いてくれない仕返ししたいと駆け込んできたりします。もっと早く相談してくれればイイのにな、と感じる毎日です。

個人情報の保護、プライバシーの尊重だと人と人はお互い干渉しあわない個を重視した生活を好み、他者との繋がりの希薄さは、コロナもきっかけに加速しています。

私たちが、いくつになっても1人で安心して暮らせる街であるには、今の時代に合わせた最新の仕組みだけではなくて、昔ながらのご近所付き合いや気にかけあう気持ちなんかも少しは必要かなって思います。

ここでは地域包括支援センターの職員として感じたことやシニアや街づくりをテーマに徒然に書いてみます。私のための個人的手記です。

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