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#0027 労務の役割 オペレーションエクセレンス・ルールマスター・ストラテジスト

お疲れ様です。坪谷つぼたにです。

今回は、書籍『図解 労務入門 』から、労務の「役割」についてお伝えします。オペレーションエクセレンス(OE)・ルールマスター(RM)・ストラレジスト(ST)の3つです。

労務に求められる役割 OE・RM・ST

OE:1つ目は「様々なオペレーションを滞りなく正確に処理していく」OEです。労務を「労働に関する事務・手続き」という側面から見れば、基盤を担う役割と言えます。

RM:2つ目は「法令や就業規則などのルールに精通し、労働者からの相談、労使トラブルに対して、様々なルールに照らして迅速に解決へと導く」RMです。労働法を遵守して働く人を守りながら、労使がお互いに義務が果たしあう関係性を作り維持し、イレギュラー対応に逃げずに標準化と効率化を進めます。まさに労務の面目躍如となる中心的役割といえます。

ST:3つ目は「社内の既存のルールや制度にとらわれずに、社会全体のマクロな動きやメガトレンドに注目し、自社はどのような働き方やルールを整備すべきかを構想し社内に実装する」STです。たとえば現代は副業・兼業解禁や新型コロナウイルス流行の影響を受けて、時間・場所・所属を単体ではなく組み合わせて、統合的に変化させなければならない状況となりました。こういった社会における難題に挑み社内に実装するのがSTという役割です 。

坪谷 邦生,岩田 佑介, 古茶 宏志『図解 労務入門 人事の土台をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ』 より

役割のホロン構造

この年輪のような3つの役割の構造は「超えて含む」階層構造(ホロン構造と呼ばれます)にあります

OEを担っている労務担当者よりSTを担っている管理職が「偉い」というわけでありません(むしろOEがなければすべてが崩れてしまうため、一番偉いのはOEともいえます)。ただOEよりもRM、RMよりもSTのほうが「複雑性」が高いのです(原子よりも分子、分子よりも細胞の方が複雑であるように)。

労務の基盤であるOEが十分に機能していなければ、RMは機能できません(原子がないと分子が存在できない)。そしてRMが機能していなければSTは機能できません(分子がないと細胞が存在できない)。

たとえば給与計算がいつも誤っている、あるいは社会保険の手続きが遅延しがちな組織で、管理部長がSTの役割を果たそうと「今後我が社では、新しい働き方を導入します!」と宣言しても労働者は誰も信じてくれないでしょう。

役割の「深化」と「進化」

労務担当者には2つの方向の成長が求められます。それぞれの役割を専門特化し極めて「深化」すること。そしてOEからRM、RMからSTへと次の役割へ「進化」すること。組織体制の変化と労務担当者自身のキャリアから、本人と上司の信頼関係の中で見極めていくことが求められます。


以上は、『図解労務入門』に記載した内容の一部です。労務の役割について、さらに学びたくなった方は、ぜひ読んでみてください。

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私のお伝えしたいことは以上です。

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