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MX LINUX公認(非公式)派生品、ストーリーボード・ネオのアウトラインを解説

MX Blogで「カスタムリスピン」と評されたように、これはすべてが僕の意図のままに造られたサイボーグなMXリナックスです。意図を問われれば答えることができます。

https://mxlinux.org/blog/mx-news-week-ending-october-5-2024/
これは必然性の結晶であり「あいまいさ」はまったくありません。

ネーミング
MX-23リブレットの意味「台本」にかけて「絵コンテ」。
リブレットの派生品であることに由来しつつビジュアル的であることを示し、マトリックスの主人公の名前で「危険な新しさ」を提示。

Storyboard Neo

UIデザイン
Macなどにちなんで下部Dockを採用するも、いちいち目をひくアニメーションは不要と判断。Plankなども検討したが、シンプルで質実剛健、アニメーションのないMX標準機能を採用。MacのDockはウィンドウを最大化すると下部にジャマな隙間ができる。どうせボトムにデッドスペースができてしまうなら、半透明にはせずに、不透明色にしたほうがいい。そして、そのカラーコードは#c2c2c2とした。Firefoxほか多くのアプリケーションで採用されているカラーコードで、最大化したときに統一感が演出できる。

これもMacなどにちなんで右上集約メニューを採用。
時計(カレンダー)、m電池、輝度、文字入力、アップデート、ブルートゥース、サウンド、電源と並ぶ。
電源は端っこにして、一撃で操作できるシンプルさを提供。使用頻度の多いサウンドメニューが隣にある。時計は大昔のモノクロ・ゲームウォッチ風のデザインを考案。Conkyとフォントを統一した。

オレンジ・アクセントカラー
交通標識などの多くの強調色がオレンジであるから。

Conky(左下の時計)はなぜ左下に配置したか。多くの壁紙において最もジャマにならないポジションであり、かつ、MXブルーを少し薄くした色を採用。華奢なフォントを採用しセクシーさを演出。

左上のウィスカーメニュー。ここにしか配置しようがない、必然。

これで全体の画面構成はできた。次はウィンドウ・エフェクトである。
ウィンドウを開く/閉じるときは必ずソフトにふんわり出現する。これは、通常のパソコンOSは「いきなり出現」するが、それが強いストレスであると僕は感じる。日常の自然現象において、突然目の前に物体が出現することはない。OSを人間の感覚に寄せてデザインしている。
ウィンドウ収集のギャザリングモード。Exposeライクだが、ウィンドウの集約表示はすべてのOSにほしい必須の機能だと僕は思う。
これらの効果を実現できるウィンドウマネージャーは、Compizしかなかった。

アイコンセット
MXと同じく、美しいPipirusをそのまま採用。

ウィンドウテーマ
xfce-look.orgにて人気ランキングNo.1を採用。徹底してダークテーマにするため、フォルダアイコンの色はブラックを採用。

カーソル
矢印型はすでに悪い意味でレガシーであり、矢印である必要はないと判断した結果である。ダークテーマで見やすいホワイトを採用するも、背景が真っ白だと見づらいので、ライトグレーを採用している。

ダークテーマの徹底。ほとんどすべてのアプリケーションがダークテーマで表示されるように調整している。

システムフォント
僕はIBMへの憧れが強い。ストイックで実直な印象を持つIBM Plex Sansを採用したかった。JPである理由は、英語パートをすべて内包しつつ、地元の日本語の対応も可能だからである。

ターミナルフォント
サイバーテイストで、なおかつ実用性も高いフォントを選択した結果である。

メニューアイコン
個人的によく使うアプリケーションを、使いやすい配置でまとめたもの。整理整頓。

XFCEを採用する理由は、MX標準をベースにすること、そして「無駄を省き、最低限文化的なデスクトップ環境」を使いたいからである。もし、KDE+Compizだったら派手すぎたはずだ。

ブートアニメーション
全体のテイストに合わせた、新規に作り起こした自作アニメーションを採用。「幸福はいつも流れ星のように消えてしまう」、だがストーリーボード・ネオのユーザーはいつも幸福の流れ星とともにあるだろう。

壁紙セットとデフォルト壁紙
世界観を表現している。デフォルトは、MX Forumで非常に好評だったMX Institute IVのネオン風カスタムイメージを採用。手書き風のタッチで、ピラミッド、サークル、そしてXパターンをスタイリッシュに表現している。

サウンド効果「Freja Ignition」
疲れて帰ってきてリナックスサウンドに癒やされる至福の時間。特に女性ボーカル曲が心地よく聴けるように6年の開発期間を費やした。開発当初はPulseAudioベースだったが、ストーリーボード・ネオではpipewireベースにて新規に作り直した。

ーと、おおむね以上になります。
つまりこれは、「僕はこうしたかった」の結晶なのです。

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