また辞めた

時々、市中病院の小児の二次救急当直にバイトに行っている。

バイト先は専攻医時代を過ごした古巣である。
懐かしく、アットホーム感がある。

クリニックで働いているとどうしても超軽症ばかりで、退屈な面もあるので、時々二次救急をするのは、ある種の気分転換にもなる。
常勤でいたときより、バイトで行くときの方が寛大な心で対応出来ていると思う。常勤のほぼボランティアと違って、お金も出ているので…。

医局を歩いていると、小児科のブースのある机が片付いている。もしやと思い、小児科のスタッフの名簿を見ると、1人の名前が無くなっている。

その先生の名前をグーグル検索すると、雇われ院長になっていた。

「また辞めた。」と心の中でつぶやいた。今年に入って2人目だ。割に合わない市中病院の立ち去りが後を絶たない。その分、常勤で日直や当直を回せなくなる。回せなくなる分、私のようなものにバイトが回ってくるから、ありがたいことでもある。

ただ、あの熱かった先生が辞めたのかと思うと寂しい気持ちになった。



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