【私小説】 -悪夢ー

僕の人生はまるで悪夢だ。
毎日、朧げな世界で足が地面に付かず、浮遊感がある。ただ宙に浮いているようで、足は鎖を付けているかのように重く、上手く宙を泳げない。
見える世界は1m先まで。それより先は真っ黒な暗闇で先が見えない。
悪夢はいつも、何かに追われているような焦燥感と危機感をもたらす。悪夢はいつも思い通りにならず、全てが良からぬ方向へと進んでいく。
この悪夢はまるで金縛りにあったかのように何をしても上手くいかない。
曖昧だけれども迫り来る地獄のような、世界からは逃れられない。
全ての不条理に呑み込まれる。
けれどそれは自分が悪夢を正夢にしてしまっているだけだった。

読んで頂いてありがとうございました!
xでの良いねも本当に励みになります!
m(_ _)m

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?