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意外な気づき!方言から見る意識の特徴
こんにちは、うがいまさみです。
去年募集した「【令和版】日本全国方言カルタ」の
読み札を一旦整理を完了しました。
昨年の8月から始まり
何度か再募集をかけてきましたが、
その後、進捗状況をご報告できず
申し訳ありませんでした。
ではまず、収集が完了した地方をご紹介します。
収集状況の整理
【収集完了!】
北海道地方・近畿地方・九州地方・沖縄地方
上記4つの地方以外は、まだ上限に達しておりませんが
特に不足している地方があります
【特に不足している地方】
・北関東地方(栃木エリアは収集済み)
・中国地方(広島エリアは収集済み)
★全体では、あと 16エリア分 が不足しています
不足分に使えるひらがなは、14文字残っています。
【残りのひらがな】
え・せ・た・ぬ・ね・ひ・ふ・ほ・や・ゆ・る・れ・ろ・を
ご投稿下さった皆様、本当にありがとうございました。
![](https://assets.st-note.com/img/1737878166-iEdge3P4rZFCJAfhYQ8unwsR.jpg?width=1200)
仮説を立ててみた
さて、集計をしていて
あることが気になりました。
これまでいただいた候補の中には、
大量に方言の読み札が届く地方と
そうでない地方があるのはなんでだろう…?
もちろん、私の告知不足が
根本的な原因だとは思うのですが(^^;)、
フト、ある本に書かれた内容を思い出しましたので、
ちょっとその本を振り返って
見ようと思います。
その本は、コチラ▼
データを比較してみた
これは私の直感的な仮説なのですが、
①読み札の投稿が多い地域は
普段から方言が好きで、よく使っている。
(地方で言うと、近畿地方・九州地方)
②一方で読み札の投稿数が少ない地域は
普段からあまり方言に興味がなく、あまり使わない。
(地方で言うと、北関東地方・中国地方)
この仮説が正しいかどうか、
実際に「方言コスプレ」の内容と、比べてみたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1737877835-6sTPC2MtgfjkuN5ayZJ0pBLm.jpg?width=1200)
この本には、2010年の調査データが掲載されており
「出身地方言」の使い方パターンが地域によって
異なる結果が掲載されています。(→P.112を参考)
簡単にまとめると、こんな感じです。
【普段は共通語を使う】
〈首都圏・北海道型・北関東型・甲信越型〉
・基本的に、方言と共通語を使い分けない。
・共通語で通す意識が強め。
【普段は方言を使う】
〈近畿型〉
・誰にでも方言で話す。
・方言が好き
・方言と共通語の使い分け意識が低い
〈沖縄型〉
・家族や地元の友だちと方言で話す
・方言も共通語も好きで、使い分ける意識が高い
〈中国・九州・四国型〉
・家族や地元の友だちと方言で話す
・方言が好きで、共通語はあまり好きではない
・方言と共通語を使い分ける意識が高い
〈北陸・東海・東北型〉
・地元の友だちに方言を使うこともある
・共通語はあまり好きではない
・方言と共通語を使い分ける意識が高い
概ね、私の直感と一致している点が
多いことがわかりましたが、
一部「アレ?」と思う点もあります。
それは、
中国地方と同じ型に分類される九州や四国では
投稿が多かったことを考えると、
中国地方が少ないのは、本のデータと一致しません。
投稿数が少ない北関東の場合、共通語が優勢であるため
投稿が集まりにくいという説明はできますが、
中国地方の場合はどうでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1737877891-Fr0ahMBofyj2NPLbzV1WvUGA.jpg?width=1200)
考察
考えらる理由のひとつに、使用したデータが少し古い(2010年)
という点があります。
(とはいえ、私の告知不足が一番の原因だと思いますが…(^^;))
ただ、もう少し原因はないか?と思い
ChatGPTにも聞いたところ、
このような可能性が出てきました。
(詳細まで書くと長くなるので、タイトルだけ書きだします。)
中国地方の方言の投稿が少なかった理由について、
データの古さや告知不足以外に考えられる可能性をいくつか挙げてみます。
1. 方言の認知度やアイデンティティの希薄化
2. 地域の広さと多様性の影響
3. 方言の使用頻度の減少
4. 他地方と比べた競争意識の低さ
5. 地域性に応じた表現が難しかった
これを見て「見落としていたな!」と思った点が、
4.他地方と比べた競争意識の低さ でした。
九州地方や近畿地方では、地域の文化や方言を「誇り」として外部に発信しようとする気運が強い一方で、中国地方ではそのような競争意識が相対的に低い可能性があります。このような意識差が投稿意欲に影響を与えたかもしれません。
発信力が強い地域に間に挟まれると、
そんな感じになりやすいのかもしれませんね。
でも、同じような位置にある四国地方はどうなんだ?と
また新たな疑問が湧いてきました。
不足しているエリア全体の傾向
北関東地方や中国地方以外でも
まだ不足しているエリアがあるのですが、
全体として考えられるのが
6.地域性に応じた表現への困難 だと思います。
実は、読み札をご投稿いただいた方から
「世代によっても違うかも…」
「うちだけじゃなくて、他の地域でも使われてかも…」
といったメッセージもいくつかいただきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1737878142-IBfM1JpzcqiuKoeCLgsDXnAy.jpg?width=1200)
きっと多くの方が
「この方言が本当に正しいのかな」
「他の地方と比べて面白いものが思いつかない」
と悩まれたのではないでしょうか。
また特に、多様な方言がある地域では
「どれを代表として投稿すべきか」
迷うようなこともあったかもしれません。
その気持ち、すごくよくわかります。
ですから、リリースするときは、
「方言は地域や世代ではっきり線引きされるものでは無く
グラデーションである」ことを
強調して、製作していこうと思っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1737878255-B5Yj82ZTRQJbMW3nLzxINFl1.jpg?width=1200)
…それにしても、不足分を
これからどうやってカバーするか、
なかなかアイディアが出てきません(T_T)
さて、これからどうしたものか??
引き続き、方言カルタの完成を目指していきますので
今後とも応援よろしくお願いします。
それでは、また!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/171713882/picture_pc_cd9e9aafdf7848cfa04613f2cb3cd121.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1737878283-aIjxeS86n1igoPXybqzfZMmG.jpg?width=1200)