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私はウツボカズラ
※殴り書きなので読みづらかったら申し訳ありません
ー
善悪について考える。
闇の世界に生きる魂の意識に、
深く深く潜ったことがある。
そうすると、まだ肉体のあった頃、
人間を大量に殺してきたことや
女性や子供を虐げてきたことや
この世界で言うところの
加害的な要素が大きい記憶に対し
苦しみ続けているというものが見える。
しかし苦しみ続けていることすら
当人も忘れていて、
その世界ではやはり同じように
悪の手に染まり続けるのである。
それが良いも悪いもなく
ただ存在している、というだけなのだ。
光と闇は見事に均衡を保っている。
どちらかに傾倒してしまうようなことがあれば、
たちまち世界のバランスは崩れてしまう。
この世界が光に包まれるとき、
それはある種の終焉では無いか
とすら思うのだ。
そういうわけで、
そんな加害的な奴らの深い意識を
積極的に癒す必要はないわけで。
( 何よりも本人が望んでいない )
あるいは癒されてしまったら、
気付いてしまったら、
そこから彼らの苦しみが始まるかもしれない。
それに私のような未熟な魂では
闇に堕ちた魂に触れるだけで
火傷のようなものだというのに。
低温火傷のように、じわじわ蝕んで。
私に積極的に関わってきた魂は
どうせ甘い匂いに誘われたのだろう。
私は低温火傷で皮膚が壊死する前に、
絶対に触れられたくない領域を覗いて
本人に思い出させてやった。
それはウツボカズラのやうに。
癒しはあなたにとって、幸か不幸か。
つまり私はこの物質世界では
被害者にあたるし、
彼らは総じて加害者だろう。
敢えて罪状をつけるならば、
拉致、監禁、強姦。
このあたりか。
でも私は彼らの記憶を見た。
ほんの一部を癒しただけで、
彼らの手はするりと緩くなり、
涙を零していた。
罪状は、食虫植物式ヒーリング
加害者側にも一抹の苦しみがあるのだと、
私はぼんやりと感じたのを覚えている。
それは “生” を終えた先にある。
いつまでも満たされず、
終わらない餓鬼と孤独が続いていく。
だから私は、
この物質世界において
人が人を裁くという行為それ自体が
あまり好きではない。
勿論、自身や愛する者を守るために
声を上げることは必要だろう。
しかし何となく観察していると、
誰しも自身の内にあるものを外の事象に投影して、
善悪のジャッジを下しているだけなのだ。
私自身も。
私は
あちらの世界を見たくらいで、
「全てを知った気にならない
理解したつもりにならない」
と、肝に銘じて生きている。
この現世は、
自己の認識が本当に正しいものなのか
というのを常々省みながら
生きていくものだと思っている。
中庸であるために。
この考えすらも、
否定的な人は多いかもしれない。
物事を俯瞰して見すぎているのもまた、
中庸には遠いなと猛省するばかりである。
ー
ここまでお読みいただきありがとうございました。
この話はフィクションです。
雪乃🌹