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令和6年司法試験 短答実感

はじめに

私は、令和6年の司法試験を受験しました。
ここでは、今回の短答式試験についての反省を綴らせていただきます。

試験の感想

そもそも短答式試験について、私はそこそこの自信を持っており、目標としては150点を目指しておりました(上振れたら到達するくらい)。センター試験を解いていた時代からなんとなくマーク試験には得意な感覚があり、また、予備試験でも納得のいく点が取れていたからです。
しかし、実際は140点と目標には到達しませんでした。

科目ごとの反省

民法は、債権分野が特に難しいイメージでした。
私は、いつもはオーソドックスに1問目から順番に解いていくのですが、当日は総則、物権で「これは難しくないか?」と不安になりつつ、かつ、債権がさらに難しく時間がどんどん過ぎるので中盤はかなり焦りました。いつもは、全ての選択肢を検討する、という方法をとっているのですが、残された時間を踏まえて、親族・相続からは初めて絞る解き方に変えることにしました。幸運にも親族、相続が比較的簡単だったので一応、全ての問題をきちんと解くことができました。
不可分債権債務、連帯債務などの分野を苦手としているのですが、今年はこれに関わる問題が多かったこと、「過失と重過失」、「著しいが抜けている」など細かい知識が問われたこと、等から難しさを感じたのだと思います。

刑法は、わかるのに、時間が足りない、を強く実感する問題でした。
刑法の短答の勉強は比較的進んでいたので満点をとりたかった、というのが感想です。問題のレベルは例年通りというイメージだったので、緊張等、問題以外の要因で練習通りの実力が出せなかった感じがあります。

憲法は、私にとって難しいか難しくないかもわからない、とにかく、どうなるかわからない、という問題でした。
試験後の自己採点においても、民刑はなんとなくSNSで答えが出るので自己採点ができるのに対し、憲法は予備校も含め三者三様の答えになっていました。
これによって大まかな点数すら分からず、「20点を下回るのではないか」と本当に心配させられました。

準備不足

民法で序盤から不安な問題が続いたこと、刑法で時間ギリギリになったこと、憲法が曖昧な問題が出て正確な答えがわからなかったこと、が予測していない事態だったと思います。
私は、日頃から「頭の良さとは想像力の深さのこと」だと、考えており、試験対策をする上では、自分がどのようなミスをするかを想像し、かつ、想像しているからこそできる当日の具体的な対策を考え、当日の焦りを軽減することが最も重要だと思っています。
上記に挙げた3点が予測漏れしたのは、実力がそこそこあったが故に模試等の緊張の少ない場面ではなかなか現れないこと、予備試験の短答がうまくいっていたのでその際出たミスにとらわれすぎたこと、が原因だったと思われます。
特に足切りのおそれは全く考えていなかったので大きなミスだと思っています。

来年に向けて

当初の計画では、民65~70点、刑45~50点、憲35点、で150を目指すような感じだったので、たしかにシンプルに憲法が悪すぎた、と反省した方がいいのかもしれません。しかし、来年以降のことを一応考えると、憲法が勉強すれば伸びるものではない、といった感覚を持ってしまったので、憲法は25、民刑で満点をとる、というくらいに大胆な計画で勉強を進めてもいい気がしています。

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