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美容医療 = 金儲け
― かわいくなりたい。
― キレイになりたい。
それは心を病んでしまうくらい、強い望みだ。
何かを変えたいという、切実な痛みだ。
美容医療というものは
ひとりの人間の人生をまるで変えてしまう力がある。
美容医療を受けにくる方というのは、
程度の差こそあれ、必ずどこかにコンプレックスを抱えている。
周りには知られたくない、自分の内側に隠している強い悩み。
それは必然的に、彼女らを弱者という立場に立たせてしまう。
対して、医師というのは強者だ。
あなたにとって一番大切なもの、センシティブなもの
「顔」「身体」を自由にいじくれてしまう。
すべては医師という強者の手のひらの上だ。
この 医師=強者 患者=弱者 という構図が、
美容医療業界に金儲け至上主義を生み出している。
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美容医療ってどんなもの?
そもそも、医療と呼ばれる行為には、
使われる薬剤や施術内容に厚生労働省の認可が必要であり、
その治療方法はすべて学会による
コンセンサスが得られているものばかりだ。
対して、美容医療はどうだろう?
こちらは健康保険の適応がない自由診療だ。
自由診療は施術料金の設定が自由というだけでなく、
国内では承認されていない治療法であったり施術機器を、
医師の裁量で勝手に自由に使用できてしまう。
するとどういうことが起きるか?
安全性も有効性も担保されていない
危険な医療行為がまかり通ってしまうということだ。
現に、厚生労働省や消費者庁は美容医療に対して警鐘を鳴らしている。
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では、実際に美容施術を行う医師については、
どれくらい知っているだろうか?
現在、日本のどこの大学にいっても、
正規の美容外科講座などというものは存在しない。
そして日本の法律では、医師免許さえあれば
どんな科のどんな治療でもできることになっている。
眼科だろうが産婦人科であろうが脳外科医だろうが、
勝手に名乗れるし、勝手に執刀することもできる。
例えば、内科で医師免許を取った医師が、
一度もメスを握ったことすらないのに
いきなり美容外科手術をしてもなんら違法ではない。
美容医療を行う医師が、きちんとした美容医療の教育を受けていない。
これは憂慮すべき問題だろう。
「医師免許は持っています。でも形成外科や美容外科はわからないです。
解剖学の知識とかないです。その研修すら受けたことないです」
そんな美容外科医がごろごろ存在している。
そして、これらを管理監督すべき厚生労働省は
自由診療となると途端にザルになり、
美容外科医について医師数もどんな治療をしているかも把握していない。
その根拠として、
厚生労働省「2020年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」では
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/20/index.html)
美容外科医は医師全体のわずか0.3%、942人としている。
そんなわけがない。僕の知る限り美容外科を行なっている医師は
少なく見積もっても3千人以上いる。
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そもそも、美容外科医というものは技術云々の前に
「美的センス」と「バランス感覚」を持ち合わせた人間にしか
務まらないと思っている。
患者さんの顔を見て、瞬時に <この患者はこことここがバランスが悪い>
と見抜けなければ話にならないからだ。
患者さんが「やりたい」と言った箇所に対して、
「じゃあやりましょう」とすぐに頷く医師も、大抵良くない。
本当にそこをやればキレイになれるのか?
この人はこちらのほうが効果的なのでは?
目の前にいる人間の理想の着地点を頭の中に思い描き、
それをきちんと話し合ってくれるのが良い美容外科医というものだ。
※失敗しない医師選びについては、こちらの記事を参照してほしい。
クリニックはどうやって儲けてるの?
ここからは大手美容クリニックの闇について。
大手美容クリニックは、広告費に莫大な予算をかけている。
その金額は売り上げの40%とも言われている。
異常に安い金額を提示する広告を見て、
(この金額でできるなら…)
とカウンセリングを受けに行ってしまう人もいるだろう。
クリニックに到着すると、
あなたはカウンセリングルームに閉じ込められ、
カウンセラーによるあの手この手の説得が始まる。
なぜカウンセリング室が狭い密室なのか知っているだろうか?
あなたに心理的圧迫をかけるためだ。
物理的にではなく、精神的な逃げ場をなくしている。
彼らはあなたが広告で見た金額の、数倍以上を提示してくるだろう。
「この広告は片方の金額なんですよ」
「あなたはここもやったほうがいいのでこの価格になります」
「これもやったほうがもっと良い効果を期待できますよ」
あなたの触れられたくないコンプレックスを巧みに利用して、
アップセルを繰り返してくる。
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話を聞いてしまった以上、
何もせずに帰ることに心理的負荷を感じてしまう方は多い。
自分の思っていた金額とかけ離れた見積もりを前にしても、
きっぱりと拒絶することができない。
そしてカウンセラーは
「今なら」というワードで畳みかけてくるだろう。
「今ならモニター施術をやっております。
今日中に施術を行なっていただいた方に、
症例写真を撮らせていただけるのであれば、
この金額分お安くできるんです」
初めから安くできる施術を
「今だから」「モニター施術だから」安くできるように見せかける。
(どうしよう。webで見た金額の3倍だ。正直高い…)
(…でも…少しでもきれいになれるなら…)
彼らがその日中に手術を受けるよう勧めてくる理由は、
あなたに考える時間を与えたくないからだ。
患者を家に帰してしまえば、冷静な思考で検討できてしまう。
他のクリニックと比べることもできてしまう。
彼らの一番の目的は金儲けなので、
来院した患者は一刻も早く手術して、売上にしたいのだ。
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考えてみてほしい。
本当に患者のことを考えている美容クリニックなら、どうするだろう?
その日中に手術を勧めるなんてことは絶対にしない。
美容施術はリスクもあり、その人の人生に大きく関わる可能性がある。
一度じっくり様々な角度から検討してみてほしいと考えるはずだ。
カウンセリングも、決してアップセルを促すようなものにはならない。
「あなたはこれとこれは適用じゃないですね。
今はこれも必要ないですね。これくらい安くなりますよ」
逆に価格を下げていくカウンセリングになるはずだ。
そしてモニター施術などというのも患者を落とすための方便だ。
クリニック側はモニター施術などどうでもいい。
撮った写真を使うかどうかもわからない。
クリニックは安く割引いたように見せかける
ことが大事なのであって、
すべては儲けるための方便にすぎない。
「…じゃあ、お願いします…!」
意を決して、高鳴る胸を抑えて、あなたは言う。
しかし、あなたと彼らの間には悲しいほどの温度差がある。
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つまり何が言いたいの?
中にはもちろん、高い志を持った美容外科医もいる。
一人でも多くの人をコンプレックスから救いたい。
そんな貴い精神を持った人もいる。
ただ、一部の美容外科医は儲けた金で高級車を乗り回し、
女性を何股にもかけ、派手に遊ぶことに心血を注いでいる。
その金で本の一冊でも買えばいい。
自分は何者でもないという現実がわかるだろう。
僕は美容医療が悪いと言いたいのではない。
美容医療を金儲けのために利用する卑しい心根
について言っている。
人は金を手にすると志を失う。
金は便利なものだが、1番大切なものじゃない。
人の心は金じゃ買えない。
その1番大切な人の心を治せるのも、
また美容医療だということを忘れてはならない。