おもしろ韓国語教室(03)デジタルとタルタルソース
インターネットの登場も,もう一昔前になりましたが,それに伴って新しい外来語がたくさん入り込んできましたね。新語を覚えるのに大変です。
コンテンツなんて言葉もその一つですね。もともとは内容,中身という意味の英語ですが,ネットを通じて得られる映像や画像,音楽,文章などの情報を,こう呼んでいます。さて,このコンテンツですが,콘텐츠でしょうか,컨텐츠でしょうか。似たような言葉でコンサートも콘서트,컨서트とまちまちですね。
本来は콘텐츠と書かなければならないのですが,表記法が揺れています。칸서트が発音に一番近い表記だと思いますが,このように書く人はいないでしょう。日本語でもビアホール,ビヤホールなどどちらにも書かれている単語があるのと同じですね。
コンクリートは콘크리트です。アメリカ式の発音に似せて,きどって컨크리트と書く人はいないでしょう。コンタクトレンズは콘택트렌즈です。これも컨택트렌즈とは書かないでしょう。では,なぜcontentsやconcertは二通りの書き方があるのでしょうか。
外来語表記法には,長い間,慣用的に使われているものは,そのまま使うことを認める,とありますので,콘크리트,콘택트렌즈が使われているのです。
英語の-talで終わる単語のハングル表記-탈なのか,–털なのか,はたまた-틀なのか,やっかいです。クリスタル(crystal)の英語の発音は-틀に近い発音なので,크리스틀と書くのが原音に一番近い表記ですが,このように書くことはありません。
ウェブサイトを検索すると크리스탈はなんと3万件近くヒットしますが,크리스털はたった2500件足らずしか見つかりません。では크리스탈で決まりかというと,そうではありません。外来語表記法では크리스털が正しい表記だと定めているのです。크리스탈は慣用表記とは認められていないのです。
ここが国立国語院の嫌らしいところです!-talで終わる英単語のうち,みんんが慣用的に使っているのに,-탈と書くことが認められている単語は,오리앤탈익스프레스に使われている오리엔탈(オリエンタル),메탈(メタル),멘탈(メンタル)などわずかです。
そのほかの「タル」は,디지털(デジタル),덴털(デンタル),캐피털(キャピタル),렌털(レンタル),토털(トータル),포털(ポータル),센티멘털(センチメンタル),펀더멘털(ファンダメンタル),콘티넨털(コンチネンタル),바이털(バイタル)のように-털と書きます。しかしリサイタルは리사이틀です。
そのほか,医学用語で使われている「胃カタル」「腸カタル」などの「カタル」は,オランダ語から来ているので,위카타르,장카타르のように表記します。この「カタル」は昔の言葉で「炎症」という意味です。
外来語表記は,韓国人自身にとっても難しいと思います。一つ一つ覚えるしかないですね。あっ,最後に一つ,エビフライなどにかけるタルタルソースは,탈탈소스です。間違えても딸딸이소스と発音しないように(笑)!
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