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ご挨拶に変えて 落語小説の愉しみ

落語小説とは?

創作の気持ち

落語って本当は寄席へ足を運び見て聴いて楽しむもの。
わたくしはそれを読んで愉しみたいと思いました。

それに、実を申しますと、
定番の古典落語には少し飽きてもいます。
もちろん、古典落語はたいへんに素晴らしいもので私も同じ落語を何千回、何万回と繰り返し繰り返し聴いてきました。
そのためでしょうか。
少し飽きてしまいました。

そこで書いたのが落語小説です。

笑い、人情、郷愁、不可思議、大好きな古典落語のエッセンスを全部詰め込みながらも、まったく新しい落語作品の創作。

そんなことに挑戦してみました。

車もない、電車もない、ネットも、テレビも、電気さえもない時代、

人間と人間、人間と宇宙、人間とあらゆる命が生身の体同士で直接ぶつかりあっていた古《いにしえ》の時代、

そんな時代に暮らす人の喜怒哀楽、生きる切なさを表現してみたいと思っています。

どうぞお愉しみください。

落語小説のつくり

本物の落語は「枕《まくら》」と「本編」から成り立っています。

「枕」というのは落語の導入部分のことで、落語家は楽屋から出てきて高座に座わるといきなり「本編」から話し始めるのではなく、まず挨拶や世間話から話し始めるのが通例となっています。

それが「枕」です。

ただ時にはいきなり「本編」から話し始める落語家さんもいます。

こちらの落語小説にもちゃんと「枕」があります。

どの作品もまずわたくし、作者の世間話や雑談から始まっております。
けれども、この点も本家の落語にならい、中には「本編」からいきなり始まるものもあります。

読んで欲しい方

落語小説は舞台が全部古い時代の日本となっています。

中には江戸時代よりももっと昔のお噺《はなし》もあります。

だからと言って、

読んで欲しい方は古臭いお年寄りだけではありません。

老若男女、古いものが好きな人にはどなたでも読んでいただきたいと願っています。

落語小説の過去・現在・未来

落語小説は私が折りに触れてこっそり書き続けてきたものです。
これまでに、数えてはいませんがたくさん作品を描きました。
これからはこちらnoteの場をお借りしてどんどん発表していきます。

できればこれで生計を立てていければとすら、図々しくも目論んでいます。

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

現在公開している作品

夢犬《ゆめいぬ》

犬になろうとしとして奮闘する太鼓持ち《たいこもち》の滑稽噺。

かごかき入門

若旦那が家を感動されかごかきに。江戸の町は山あり谷あり、かごはどんどんと走りやがて若旦那の制御不能に。

鼠長屋《ねずみのながや》

貧乏長屋にネズミが出た。住人はネズミを退治しようとするが、ネズミは強くて手に負えない。そこで江戸中から猫の手を借りてきて、やがて始まる人とネズミと猫、三つ巴の戦い。

荒行《あらぎょう》

高尚な修行のため穴にこもった立派な和尚と地上に残り人のため必死に働く頭の弱い弟子。戦乱の世に翻弄される師匠と弟子の人情噺。小村野火最近の自信作です。

大宅太郎光国《おおやたろうみつくに》


京の都からバケモノ退治にやってきた若侍。さっさと片付けて英雄になろうと目論んでいたが、バケモノはことのほか強いと聞き怖気付いてしまう。

姫鯖《ひめさば》

江戸生まれの土佐藩のお姫様。世間知らずのお姫様に国からやってきた土佐弁丸出しの乳母が世間を教えようとするのですが、乳母も江戸を知りません。そこへ江戸っ子の女の子がしゃしゃり出て。

阿波踊り《あわおどり》※有料作品

生き別れた一人娘を探す阿波の夫婦の人情噺。
思い入れのある作品なので有料で販売しています。

石を背負う《いしをせおう》

石のお地蔵さんを背負って旅をすることになった商人と泥棒の滑稽噺

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