徳島ヴォルティスのこと【2024シーズン 第14節 ファジアーノ岡山】
1.岡山戦にまつわる思い出など
増田監督就任最初の試合は、アウェイでファジアーノ岡山戦。岡山には、個人的にはあまり良い思い出が無い。
初めての対戦となった2010年シーズンのホームゲームは時間が経ってもよく覚えている。ゴールデンウィーク初日で天気も良く、暑かった。前々節ホームのダービーでスコアレスドローに終わり、サポーターが荒れ、ウルトラスの1つが解散した。この騒動の一部が、新聞の読者の声に載った。J2とプロ野球の二軍を同列に扱う人がかなりたくさんいて、悔しかった事があったなあ。
岡山は、JFLから上がってきたばかりだった。サポーターが大挙押し寄せて来ていて、アウェイジャックされた。相手のコールやチャントが素晴らしく、圧倒された。この試合は、コールリーダーが変わった最初のホームゲームでもあった。当時の自分は、ゴール裏で歌って飛び跳ねていたが、騒動後で人が少なくて、負けじと必死で歌った記憶がある。試合は、徳島が二度のリードを守れず逆転負けし、何やかんやと悔しかった。
そして2011年シーズン、カンスタ(現Cスタ)の悲劇。初昇格を願ってバスツアーで参戦した。注目された試合であり、自分の写真は新聞やNumberに載った。放心状態の帰りバスの中で、まだ昇格は早いんじゃないかとぼんやり思った事を覚えている。
ホームでもアウェイでもいつもいつも負けた悔しさが先行する、そんな相手ファジアーノ岡山。対戦成績は、7勝13敗7分と大きく負け越している。
2.スタメン
システムは同じ。メンバーは中2日とあって、前線と両WBが総入れ替えで6人変更。2試合ぶりにメンバー入りした棚橋が2シャドーの左へ入り、初スタメンとなった柳澤が左WBに入った。杉森、玄は帯同せずに久しぶりに永木がベンチ入り。
3.結果
シュート数6-10と少ないチャンスをものにして勝った。後半の勝ち越しゴール後は、ハーフコートゲームの様な状態だったこともあって、ポゼッションでも44-56と劣勢だった。アウェイで勝ったのは何と2015年シーズン以来。
4.前半
前半徳島は、ここ数試合の様な圧倒的なポゼッションで相手を脅かす様な展開ではなかった。両チームともにメンバーが半分ぐらい入れ替わっていて、連戦の疲労からか、重たい感じがした。古巣対戦のチアゴは今日はあまり下がらず、右からの仕掛けに徹した。徳島の先制ゴールは前半42分、チアゴのカットインからの強烈なシュートを、相手GKがファンブルし、渡がそれを押し込んでゴール。渡はよくそこにいた。ストライカーはそれで良い。先制に成功したが、アディショナルタイムのラストプレーとなったセットプレーからの流れで失点。もったいなかった。
5.後半
後半開始早々に、柳澤と交代で入った橋本からのパスを受けた杉本が若干アバウトなクロスを供給すると、渡がヘッドで決めて勝ち越しに成功する。その後は中盤が間延びして、永木投入でバランスを保ちつつ、高田やノアでワンチャンと言うプランだったんだろうが、岡山の圧を受けてしまう。7−3ぐらいボールを持たれる。相手DF柳はこれまで何度もパワープレーで点をとっており、本当に驚異だった。しかし本当に粘り強く跳ね返し、見事に勝利した。最後の25分ぐらいはとてつもなく長く感じた。チアゴの「タクシー」には吹いたが。
6.総評のようなもの
4勝7敗3分で勝点15として、15位に浮上。今日は、相手が岡山だけにとても価値がある1勝。フラッシュインタビューで増田監督が言っていたように、凄くいい攻撃が出来た訳では無かったと思う。決める所で決めて、ハードワークを怠らず守り抜いた。そんな試合だった。みんなよく走った。渡の「プレー出来ることへの感謝を大事に、毎日真摯にトレーニングしている」というコメントには心動かされた。
選手スタッフは本当に大変だった事が伺える。かつてのキャプテン岩尾憲が、サッカーはボールを蹴るだけのスポーツではなく、様々な事をひっくるめてサッカーだと言っていた。今シーズン残り、紆余曲折は必ずある。サポーターとしても気を引き締め、選手たちを応援したい。光がさしてきて本当に良かった。
次節はやっと、ボカスタ参戦予定。
栃木SCとの6ポイントマッチ。
本当に楽しみだ。