1ヶ月程前から、1人でふらりと来るようになった高齢女性客。 多い時は週に2日来ることも。 ただ、来る度に何かしら文句を言う。 「そっちの客は後で良いから早く私の注文を取りに来なさい!」 「ちょっと!早くお冷(水)を持ってきなさい!私を誰だと思っているの!」 「私が注文したら直ぐに持って来なさいよ!私を優先しなさい。ダメね、この店は!」 「私の席はあの場所よ!私の名前付けて専用席にしてちょうだい。テーブルクロスは赤にして、いつも百合か薔薇の生花を飾っておいてちょうだい
就職が決まり、初出勤の朝。 職場では全体朝礼というものがあり、自己紹介することを知る。 簡単で良いから挨拶を考えてと言われたが、一体何を言えば良いのやら。 学生時のノリノリな自己紹介という訳にはいかないだろう。 アルバイト経験はあるが、先輩が「今日からバイトの吉祥さん。優しく教えてあげて」と紹介してくれたので、自分は会釈をする程度だった。 自己紹介ねぇ…… そういえば昨夜観た時代劇、面倒な挨拶してたよなぁ 拙者とか…拙者ってなんやねん! 笑えるww 令和の時代で良かった〜
帰宅時間の電車内。 混みあっている上に誰もが疲労し座りたいものだ。 滅多に座ることは出来ないのだが、その日は運良く座れた。そのシートは2人掛け。ありがたい事に、2人で座っているが少し余裕すらある。見知らぬ人と汗ばむ肌を密着せずに済み、快適であった。 駅に停車する度、人が乗り降りする光景は、まるで荒波が立つようだとボーッと眺めていた。 6駅目に着き、ドアが開くなり「はい、乗ります乗ります!退いて退いてー」と言う声が聞こえてくる。 声は段々近付き、気付けば目の前に。 歳の頃
2024年になって始めたこと。 毎月初め スマホ画面の壁紙を変える! 確か、購入から2年ほどはスマホの初期設定のままの画面で過ごしていた。 友人に エッ? 壁紙変えてないの? と驚かれ、変えることにした。 確か縁起が良さそうと思って何となく貼ったような……もう記憶が定かではない。 それから何年間も同じ画像。 良いことあったか? 壁紙、殆どスルーしてるよね? 飽きてるよね? 2023年末に新たな年は漠然と心境を変えたい!と思い、考えた結果スマホの壁紙を変えることだった
今年の異常な暑さ。 何もしなくても汗が滴り落ちる。 仕事をしていると尚更暑く、シャワー浴びたのか?と聞かれるほど尋常ではない発汗量。首元にビショビショに濡れた髪がへばりつき、とても不快。 で! 衝動的に髪を短く切った。 ふは〜っ スッキリ〜! 頭軽いしシャンプーも楽々! 発汗量は相変わらずだが、首元に髪がまとわりつくことがなくなった為、少し快適に感じている。 そんなある日のこと。 仕事を終え、魂が半分抜けているような疲労感の中、バスを待っていた。 工事現場で働いてい
尋常ではない暑さはなくなったけど、瞬間的な雨量の勢いが凄まじい。 たまに思う。 …このまま日本が水に浸かってしまうことは無いよね……と。 悲しい災害が起きない事を願うばかりである。
忙しさとやさぐれ度が高まり、根性と性根が曲がり腐ってしまった(元々だ) この際、仕事で感じた出来事等を投稿してしまえ! いや、守秘義務ってモノがあるんや!守らなければクビになるんや… ンなもん、所々フェイク入れれば良いだろ? 内容が支離滅裂になってまう… 最近そのせめぎあい…
知り合って間もない頃、光男は彼女にプロポーズをした。 あれから3年、未だにその返事がない。 光男は55歳、独身、交際歴ゼロ。 彼女も同じく55歳、バツイチ。 「返事は直ぐじゃなくて良いって言ったし、君の立場もあるからずっと待っていたんだけどさ…プロポーズのこと忘れていないよね?今、どのくらいの考えでいるのか教えて欲しいんだ」 「正直言うと無いのよね」 躊躇いなく返ってきた彼女の言葉にショックを受け、言葉を失う光男。 「この3年、あなたの様子を見てきたけど何も改善され
僕は東京の大学に合格し、春から一人暮らしを始めた。 学費とアパート代、生活費は親が負担してくれることになっているが、決して裕福な家庭ではないし、2年後には妹も大学受験。 「いいなぁ〜!私も東京の大学に行って遊びまくりたーい!」 そんな呑気なことを妹は言っていた。 呆れてしまうが、それでも僕は行きたい大学に通わせてもらっているのだから、当然妹にもその権利はあるのだ。 妹も東京の大学に進学するとなると、 2人分の学費や生活費を捻出する親は、かなり大変だと思う。 少しでも親の
慣れない町に1人転勤になった。 転勤先は世間一般でいう観光地、自然に囲まれ眺めがとても良く静かな環境、知る人は誰もいないがオアシスだと感じた。 しかし…… 大変不便なのだ。 道は狭く急カーブ、急勾配。 自転車に乗っている人を見たことがない。散歩で歩く人は見かけるが、たまにである。 自動販売機の設置台数もかなり少ないだけでなく、コンビニやスーパーも近くに無い。 町とは違い、山だからな。 最寄りのスーパーまで徒歩で50分、帰りは60分強。 最寄りって何? 買い物に行く度
帰宅の時間帯、混み合う電車内。 ドアの前に立つ20代前半と思われる女性、ドアガラスに自分の姿を映し見ている。 しきりに髪型を気にし、何度も手直ししている。 身に付けているアクセサリーの確認も怠らない。 時々上目遣いで口角あげて笑顔を作っている。 これから、想う人とデートなのだろうか。その姿がなんとも初々しく可愛らしい。 メイクに不足を感じたのか、バッグからポーチを取り出す。 ファンデーションを叩き込みチークも足している。 揺れる電車内、立ちながらのメイクが上手いものだと
夜、俺は腹が減りコンビニへ買い物に行った、その帰り道での出来事である。 姿は見えないのに、何かの気配を感じた。 気の所為だろうか・・・ 早歩きをしながら様子をうかがう。 …やはり気配を感じる。 一体なんだ? ここから先は人通りが少なくなる。 走るか。 意を決して走り出す。 得体の知れない何かも追ってくる。 気配はあるのに相変わらず姿が見えない。 恐怖心が増していく。 更にスピードを上げて走る、走る。 相手も負けじと追ってくる。 何故だ? 人から恨まれるような事
昨夜は突然の激しい雷鳴と、先が見えなくなる程の雨。 2度ほど電気が使えなくなった。 暗さは懐中電灯でしのげるけれど、エアコンや冷蔵庫、携帯が使えなくなるのはかなり痛手。 直ぐに復旧したから良かったけれど。 便利な時代になった分、ライフラインが使えなくなると不便極まりないんだな
日常の中に、通り過ぎてしまう瞬間が沢山ある。 考え事をしていたりすると目の前にある光景に気付かなかったり。 画像はたまたま目にし、瑞々しさが眩しく感じて撮ったもの。 今の自分に欠けていると少し反省したり・・・ 時には頭を空っぽにして何気ないものを心で感じる時も必要だと思ったんだ
見事なまでの晴天。 仕事仲間であり友人でもある彼女は荼毘に付され、煙が青空に吸い込まれていく。 彼女はあっという間に逝ってしまった。 ヒモのような男にお金を貢ぎ、挙句の果てに40歳にして人生が終わってしまった。 この場にヒモ男の姿はない。 所詮金目当ての薄情な奴だったんだ。 こちらとしてはそういう人間性だと感じていたが、彼女は奴を疑う事はなかった。 流れる煙を眺めながらふと、1年前に彼女が話していたことを思い出す。 今、こうして彼女の火葬場にいるということは… いや、
ある日の夜、携帯に見知らぬ番号から着信あり。分からない番号には出ない主義。 こんな時間になんだ? 着信履歴番号を調べると、とある警察署の番号だった。 え……? 警察? 留守番メッセージは無い。 間違いか? そのまま放置していた。 翌早朝、目覚めると再び同じ番号からの着信があった様子。メッセージは残されていない。 何なのだろう…… 寝惚けながらも番号を眺めていると、玄関のインターフォンが鳴る。 え…… 朝の6時ちょい過ぎだというのに誰? 恐る恐るインターフォン越