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なぜ僕はBluesに魅かれたのか 2

自分の予想した音ではなかったにせよ、中学生の小遣いからの当時LP2800円はかなりの高額だった。今みたいに音楽が無料かつ無限に手に入る時代とは違う。それまでのレコードと同じくがっかりしながらも何度も何度もStonesのStill Lifeを聞き倒した。

10回ほど聞いたときに他のロックンロールとは何か違うことに気が付いた。何かが違う。リズム? ねっとりとしている。ほかのロックンロール、特にアメリカの ブルーススプリングスティーンやジョンクーガーとかの乾いたリズムからすると明らかに違う。

次に音階、他のロックでもよく使われているといえば使われているがなんか不協和音っぽい音(あとからブルーノートだとわかるのだが)音楽の授業ではほとんど聞かない音階が多く存在することに気が付いた。

期待外れのアルバムがいつしか今までで最高にかっこいいアルバムになっていた。両親共に昼はうちにいなかったのをいいことに学校に行くふりをしてうちに帰り、一日中このアルバムを聴きまくった。

今思うとこれが僕のBluesにはまった最初の体験だと思う。次に自分でもこんな音楽をやってみたいと思った。お年玉と小遣いを貯めてギターを買った。

続く

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