【#55】Galaxy S24 Ultraを半年間使って感じた5つのこと
今年の4月にGalaxy S24 Ultraが発売され、約半年が経過した。僕も発売当日に購入し、メイン端末として使用してきた。今回はS24 Ultraを半年間使って感じたことを軽くまとめてみる。
ソフトは作り込まれており、使いやすい
Galaxyを使っていて感じるのは、ソフトの完成度の高さだ。カスタムOSは使いづらいと感じることが多いのだが、GalaxyのOne UIは例外で、Pixelに搭載されている標準のAndroid OSより使いやすい。
特に感動したのが、コントロールパネルからモバイル通信のSIMを切り替えられる機能。PixelやXperiaだと設定からモバイルネットワークに進んで切り替える必要があるが、Galaxyは通知パネルをスワイプしてすぐに切り替えができる。
こう言った痒いところに手が届くのも、Galaxyの魅力の一つだ。
5倍望遠は扱いやすいも、10倍以上のズームは微妙
S24 Ultraは望遠カメラが光学5倍となり、実用性が増したと感じた。前作S23 Ultraの望遠は10倍であり、被写体との距離を調整するのが難しいことが多かった。
実用性は増した一方で、10倍以上のズームでは画質劣化が目立ち、特に30倍以上はOPPOやVIVOのUltraシリーズに大きく差をつけられている印象を受けた。
電池持ちと高性能が両立
S24 Ultraは高性能ながらも電池持ちが良い。Pixel 9 Pro XL、Xiaomi 14 Ultraなどのハイエンド端末と比較しても良く、満充電をしておけば、モバイルバッテリーなしで1日中安心して使えるほどだ。
トータルバランスは高いGalaxy S24 Ultra。ただしカメラ性能は、中華メーカーに及ばず
Galaxyはスマートフォンとして評価するなら、間違いなくトップであると断言できる。ソフト面は丁寧に作り込まれており、One UIはiOSにも引けを取らないだろう。
ただハード面に関しては、最近の中華メーカーの方が明らかに勢いがある。特にカメラ性能は中華メーカーの方がソフトのチューニングも含めて優れていると感じる場面が多い。
Xiaomi 14 UltraやOppo Find X7 Ultraは新型1インチセンサー「LYT-900」を搭載し、Vivo X100 Ultraに至っては、1/1.4インチ2億画素という巨大なセンサーを望遠に採用している。
一方のGalaxyは、S23 Ultraと同じセンサーを使いまわしており、見劣りしていると言わざるを得ない。ただスマートフォンの評価はカメラ性能だけで決まるわけではないため、トータルで見ればS 24 Ultraの方が完成度は高い。
Galaxy S24 Ultraは前作のS23 Ultraから乗り換える価値はあるのか?
正直なところ、S23 UltraからS24 Ultraへ乗り換える必要性はそこまで感じていない。
もちろん進化している部分は少ないながらもあるため、進化ポイントがマッチしているのであれば乗り換えても良いとは思うが、無理して乗り換えるほどではない。目玉機能のGalaxy AIはS23シリーズでも利用可能だ。
最近のGalaxyは良くも悪くもAppleのiPhoneを模倣していると感じており、ハードの進化を最低限に済ませているように見える。Ultraシリーズを購入するユーザーは、多少の価格上昇など気にしておらず、それよりハードの底上げを期待している。
投資家の目もあるからモバイル事業に大きく投資することができないのかもしれないが、SamsungにはこれからもAndroidを牽引するリーダーとして頑張ってほしい。