【#57】iPhone 15 Pro Maxを1年間使用して感じたこと
iPhone 16シリーズが発売され、3週間が経過した。筆者も新しいモデルに乗り換えたが、今回はiPhone 15 Pro Maxを1年間使ってみた感想をまとめたい。
初代iPhoneが米国で発売されてから16年。日本でも毎回争奪戦が繰り広げられるほどの人気だ。筆者は2012年に発売されたiPhone 5から長年のiPhoneユーザーだが、ここ数年はAndroidスマホも複数台所有している。そのため、iPhone 15 Pro MaxもAndroidユーザーの視点から評価していく。
iPhone 15シリーズ:充電端子がUSB-Cに変更
iPhone 15シリーズで最も話題になったのが、充電端子のUSB-C化である。iPhoneしか使わないユーザーには大きな変化と感じないかもしれない。しかし、AndroidスマホやUSB-C対応ノートPCを併用する筆者にとっては、大きな恩恵だ。
以前はLightningケーブルとUSB-Cケーブルの2本を持ち歩く必要があり、やや面倒だった。また、自宅でもケーブルが増えて見た目が煩雑になっていたが、USB-C化でこれが一気に解決した。
EUの規制が初めて「便利」と感じられた瞬間だった。
チタンフレームで軽量化と耐久性を実現
iPhone 15 Proシリーズでは、フレーム素材が従来のステンレスからチタンに変更された。これにより、軽量化と耐傷性が向上している。
特にiPhone 15 Pro Maxは、前モデルの14 Peo Maxの240gから221gへと19g軽量化した。意外と差を感じる重量感だ。
アクションボタンで操作性が向上
iPhone 15シリーズのProモデルには「アクションボタン」が搭載された。このボタンは、従来のサイレントスイッチの代わりに搭載されたもので、ユーザーが自由にショートカットを割り当てられる。
カメラやボイスレコーダーの起動など、さまざまな使い方が可能で、もちろん従来通りサイレントモードの切り替えにも対応している。意外と便利だ。
圧倒的パフォーマンスを誇るA17 Proチップ
iPhone 15シリーズから、Proモデルと無印モデルでSoCの性能差が顕著になった。最新のA17 Proチップは、AndroidのハイエンドSoCであるSnapdragon 8 Gen3と同等かそれ以上の性能を誇り、高負荷なゲームも快適にプレイできる。
特に「原神」などの高負荷ゲームも120Hzでスムーズに動作する点は、ゲーマーにとって大きな魅力だ。
望遠倍率の変更で、より扱いやすくなった
iPhone 15 Pro Maxでは、光学ズームが従来の3倍から5倍に向上した。筆者は遠くの被写体を撮影する機会が多いため、5倍ズームの方が扱いやすいと感じた。
また、広角カメラは引き続き1.3インチセンサーを採用し、4,800万画素という高解像度で、ノイズの少ない美しい写真が撮れる。SoCの性能向上により、同じセンサーでも旧機種よりもさらに鮮明な写真が撮れる印象を受けた。
作例
ここから作例を掲載する。作例は全て撮って出しの無加工状態で、撮影時のカメラ設定も全て初期値のままだ。
広角(1倍)
広角(2倍)
超広角
望遠(5倍)
ポートレート
【まとめ】良くも悪くもiPhone。平均80点の優等生スマホ
iPhoneは、他社のAndroid端末と比較すると、安定はしているものの、目新しさは少ない。
Appleは株主の利益を重視するため、特定のニッチ層向けの製品開発には消極的で、誰にでも勧められる「平均的なスマホ」を目指しているのだろう。しかし、その安定性は、iPhoneを安心して選べる理由の一つでもある。
またiPhoneの価格は年々上昇しており、15 Pro Max(256GB)は約19万円となった。16シリーズの価格は15シリーズと同じだが、今年話題の「Apple intelligence」も15 Proモデルでサポートされているため、最新モデルにこだわる必要はない。
もし今のiPhoneからの買い替えを検討しているなら、16シリーズではなく、15のProモデルを中古で購入するのもアリだろう。