超短篇小説21 "井の中の"
部屋のドアを開けると目の前には死体があった。
ドスン!
私と佳子は尻餅をついてしまった。
死体の胸元には何か刺されたような傷があり、大量の血が流れている。
死体を見るに明確な殺意が込められていることがわかるような状態であった。
恐ろしくなり私と佳子はその部屋から走って逃げた。
ドン!
走っていると私は人にぶつかってしまい、
私と由恵は尻餅をついてしまった。
私は友達の由恵に死体を見た話を伝えた。
2人で部屋に入るも死体が消えていた。
私は何度も扉を開け閉めするが、死体は現れない。
由恵は大きなため息をつき、「また??、、、この前、彼氏に浮気されて振られたから疲れているんじゃない?」と言われてしまい、呆れられてしまった。
つい1週間ほど前にも、私は死体を見つけてしまった。
同様にその時も由恵に声をかけ、現場に戻るも死体が消えていたのである。
死体が消える不思議。
死体がない以上事件にもニュースにもならない。
誰がこの不可解な殺人事件を起こしているというのか、、、、
その1週間後、
部屋のドアを開けると目の前には死体があった。
ドスン!
私と隆史は尻餅をついてしまった。
死体は佳子の死体であった、、、、
恐ろしくなったが、また死体が消えると思った私は落ち着いて由恵に電話をし現場に呼び出すことにした。
由恵が来るまでは絶対に目を離すまいと、死体をずっと見つめる私。
由恵が到着し、佳子の方を指さした。
しかし、また死体が消えていたのである、、、、
由恵は大きなため息をつき「流石にもういい加減にしてくれないかな、、、」と言われてしまい、呆れられてしまった。
でも、確かに佳子が目の前で死んでいたんだ!と由恵に伝えると
「佳子って誰??そんな人知らないけど、、、」と返されてしまった。
またその1週間後、隆史の死体が部屋にあったのである。
私と若菜がその死体を見つける。
またまたその1週間後には、若菜の死体が部屋にあった。
私と亮太がその死体を見つける。
繰り返される私だけしか知らない私の頭の中だけの殺人事件。