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格安NDIコンバータ ZowieTek

4文で内容をまとめると….

  • この価格でほんとに色々できて良い

  • NDI, SRT, RTMP, RTSP, UVCに対応

  • それぞれの機能を詳しく説明

  • Full NDI/ SDI LevelBは扱えない


まえがき

最近話題の格安コンバータの紹介です
ちょっと前まではHDMI版しか無くスルーしていましたが、SDI版が登場したので購入してみました

SDI NDI Video Streaming Encoder Decoder
4K NDI Video Encoder/Decoder

SDI版は3Gまで対応。HDMI版は4Kp30まで対応
どちらも処理出力できるので1080p60まで

価格

SDI版

現在はアリエクで購入可能(2024-07-26現在)
https://ja.aliexpress.com/item/1005007295048571.html
36,000円程度

HDMI版

Amazonで買える(セール時は23,000円程度と非常に破格)

外観

本体はアルミっぽい外装
起動中はそこそこ熱を持つ&内部でファンが回っている

正面の液晶では、色々情報が表示される
(数秒単位で切り替わる)

反対面はタリーランプ

側面にはSDI OUT・音声入出力・USB-A&MicroSDカードスロット(収録メディア)

逆面は、USB-C(電源&UVC??)・LAN(PoE)・12V DC OUT・SDI IN

機能ざっくり紹介

  • NDI HXのエンコード or デコード

  • RTMP/SRTのエンコード or デコード

  • SDカード収録(エンコードの場合のみ)

  • UVC機能(デコードの場合のみ)

  • OSD合成

  • NDIタリー

  • PTZ操作

  • 音声エンべ・デエンべ

設定UI

DHCPの場合は本体にIPアドレスが表示される。
それをブラウザで開くとログイン可能
初期状態ではadmin/admin

ログイン画面

ログインすると、映像を確認できる
PTZの場合はここから操作可能?(後日検証予定)

Live画面

画面上部、Settingを押すとダッシュボードに入れる

ログインしてまず確認するのは多分ここ
ここで、本体をエンコーダモードorデコーダモードの任意に変更してから使う

NDI HXのエンコード or デコード

これが一番目玉の機能
この価格でエンコード・デコードができるのは破格です

NDIは HX1~HX3まで対応しており、H265のエンコード・デコードも可能

NDI HX3でエンコードしている様子

SRT等も同時設定可能だが、配信画質の設定は全方式で共通になる
NDIをONにしている時は、ビットレート設定は何故か%表示になる
(NDIオフの場合はメイン:~51200kbps/SUB:~25600kbpsで設定可能)

H265/264の両方が選べる

まずはNDIエンコード

下記は、上記設定でNDIエンコードし、Magewellのデコーダでデコードした様子
約15Mbpsの帯域が使用される。

15Mbpsでエンコード

H265でNDIは無理という記事も見かけたが、無事にデコードできた
(画音も正常)

HEVCデコード

続いてNDIデコード

無事にデコードできた

なお、左上のボタンでは、設定した映像ソースをワンボタンで選択できるようになっている
しかし、シームレスな切替は不可。数秒程度時間はかかる
更に、FullNDIも候補に表示される模様。しかしこれはHXのみ対応なので、選択してもデコードはできない

PTZ操作もできるが、少し躓いた
先にPTZSettingで設定する必要がある
画像は192.168.10.221のPTZを操作するための設定

  • TCP→UDPに変更

  • ポート:52381に変更

で操作できた
カメラによってはTCPで操作できるのかも。
ポートは52381の場合が多い(というか基本52381しか見たことない)

(ぶっちゃけ、PTZ側のWEB UIから操作したほうが便利なので、おまけ程度の機能?)

デコードの場合は収録機能は使えないらしい…これは残念。

RTMP/SRTのエンコード or デコード

ざっくり説明に留めるが、RTMP/SRTもエンコード&デコードできる

RTSPエンコード

OBSではRTSPのデコード
NDI MonitorでNDIのデコードを行っている様子
同時使用ができた。

SRTエンコード

callerでエンコードができる
今回はAWS Media ConnetにSRTを送りつけ、リレーしてからOBSで受けてみた。

なお、SRT使用の場合はNDIをオフにする必要がある

エンコーダ(SRT Caller)
→(SRT Listener)AWS(SRT Listener)
→OBS(SRT Caller)

エンコーダ側
AWS側
AWS受信情報
OBS側

無事に映像を受け取れた。問題なさげ
(おそらくOBS側かルータの問題だが、ローカル内でOBSで受信できなかった。)

RTMPデコード

OBSからRTMP配信した様子
ローカルで遅延1秒程度だった
映像を何も送っていない状態で起動しようとするとエラーが出る。
映像を送った後に、ONにすると受信できた。

SRTデコード

これが何故かうまくいかなかった
起動できない旨のエラーが表示されてしまう
また検証してみたい

SDカード収録(エンコードの場合のみ)

続いてSDカード収録を試す
本体側面に適当なMicroSDを挿入

トグルをONにすると録画開始できる
設定は右側のボタンから開ける。

フォーマットはmp4, ts, movから選べる
個人的にはtsが良いのでは?と思ってる。(後述するが、動作が不安定な場合は再起動安定する。ts収録しておけばフリーズしても直前までのデータは残せるため)

ファイルはサイズ単位・時間単位・分割無しが選べる模様
(分割無しを選んでも、分割された というレビューも見かけた)

収録ファイルはネットワーク越しにDLできる
ただし、収録開始すると映像出力が一瞬乱れることがあった。
本番中は触らないほうが良さげ

収録ファイルのデータは下記の通り
エンコードはffmpegが動いてるっぽい?(写真下部)

他のレビューでは、映像と音声がずれていくというのがあった。
使うとしても予備的な用途か…?

UVC機能(デコードの場合のみ)

後日追記検証予定
UVCのWEBCAM出力を取り込める機能?
多分、PoE給電してUSB-Cポートに刺さないと認識しないのかも。

OSD合成

任意の画像・文字を合成できる

右上Addからキャンバスを作成して、キャンバスに対して画像を入れ込むイメージ
同時に出せるキャンバスは1つ、事前に作成しておき、必要な1つを選んで出す感じ
謎の機能(スコアボード)もある 

設定画面上は2種類のPNGを同時に出せているが、SDI出力では一方しか乗らなかった。バグ?

設定画面
出力映像

NDIタリー

全面の白いパネルはLEDになっている。
対応機器の場合は自動で、もしくは手動でランプを光らせられる。

手動でも可能
NDI SDKで開発すれば、外部連携もできそう。

つかってみて

良いところ

  • この価格でほんとに色々できる

  • NDIのライセンスが込なのがすごく良い

悪いところ

  • たまに、設定が反映されない事がある(再起動で大体治るが)

  • SRTのデコードが微妙?なぜだろう・・・

  • Full NDIは扱えないので、あ、これできないじゃん…みたいなことも(OBSからの出力はデコードできない。magewellならできる)

  • 録画は音がずれる?

  • SDI はLevelAのみ対応

微妙なところもいくつかかりますが、値段考えると全然ありでした
SDIでシステム組んでるのでHDMI版は一旦スルーしてましたが、これだけ使えるなら安いHDMI版も良いかも。
あと2~3個買おうかな

とりあえずNDIのコンバータを使ってみたい!という層や、用途が決まっている人(Full NDIを使わない)、万が一不安定でも問題ない場合(送り返しとか)
には良いのではないでしょうか。

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