私がモンテッソーリにこだわった理由
というと、私がこれからモンテッソーリがいかに素晴らしいかを話すのでは?と思われる方も多いかも知れない。
(勿論、モンテッソーリは素晴らしい教育法と思う)
しかし、今回は残念ながらそうではなく、
ロシア、アメリカと住み歩く中で、その間に子供達を保育園から幼稚園に行かせた私が「国をまたいだ子供達の幼稚園選びで1本の柱があることでいかに救われたか」について書いてみたいと思う。
私がモンテッソーリ教育に出会ったのは、1歳になる息子を連れて初めての
海外生活をスタートさせたロシア、モスクワの地。
日本人駐在員が多く住むマンション内に2つ程幼稚園(保育園児の年齢からあったと記憶している)があり、その1つがたまたまモンテッソーリ式だったのだ。
最初は、園を見学した時の雰囲気、マンション内の日本人家族が多く行かれていることも安心材料となり、そこに決めたのだが、今振り返るとこれが、ここから始まる国をまたいでの引っ越しライフ毎に訪れる私の「幼稚園探し」の大きな柱の土台になった気がする。
そもそも、モンテッソーリ教育、というのは、イタリア人で医師でもあった、マリアモンテッソーリによって生み出された教育法で1900年の始めに
欧州から広まり始め、あっという間に世界各国(中でもアメリカでのモンテッソーリブームはなかなか大きなものだったらしい)に広まった教育法である。 最近では、GAFAの創業者や将棋の藤井プロが幼少時代から受けていた教育法として日本でも注目を集めている。
上述からもお分かりいただける通り、モンテッソーリ教育は、ヨーロッパで生まれたものであるにも関わらず、今では世界中どこに行ってもその教育法を実践している保育園、幼稚園、小学校、中には大学まであり、通うことが出来るのである。
どうしても、引っ越しを繰り返さないといけない我が家。
その度に訪れる転園、転校の壁。
小さいうちは子供もすぐ慣れるから大丈夫、とよく言われてはいるが、
小さい子供ながらに国をまたいで、全く違う文化、人達の中でゼロから生活をスタートするのは、そう簡単なことではないと私は思う。
そんな中、この「モンテッソーリ」というくくりで、幼稚園探しをすると
当たり前のことかも知れないが、どこに行っても教室の雰囲気がすごく似ていて、ほぼ同じ教材を使用し、同じ教育を受けている子供達に沢山出会うことが出来た。更には、授業中の様子をのぞいてみると、
先生の言うことも国によって変わったり、地域によって変わったりしない。
これは、結果的に子供達が引っ越し毎に混乱をしない大きな支えとなったのではないかと、今振り返ってみても思う。
そして、子供達はもとより、大人の私自身も、教育方法や行事の扱い方(モンテッソーリではお誕生日のお祝いの仕方が独特だったり、五感を多く使って教育をしたり、計算方法も少し他の幼稚園とは違ったりするのだが)等で
混乱することなく、2人の子供達の園生活を見守りながら、無事に最終的にはアメリカのサンフランシスコで卒園を迎えることが出来た。
息子はモスクワで入園し、アトランタで卒園、
娘はアトランタで入園し、サンフランシスコで卒園、と場所だけ聞くと
大分転々としたように感じるが、一貫して同じ教育法の元、子供達を育てることが出来たのは私にとってのやってよかったな、と思える
一つの育児方法であると実感している。
子供達の成長の過程において私がいつも大事にしたいな、と思うことは
しっかりとした根を張ること。
木もそうだけれど、しっかりとした根が張られていないと嵐が来た時に簡単に倒れてしまう。
でも、根さえ、きちんと張られていれば、どんなに強風にさらされても
簡単には倒れない。
それと同じで、小さいうちに、将来どんな苦難が訪れても
簡単に倒れることのないようにどれだけの根を張ってあげられるか。
その形は、その家庭、その家庭で色々あって当然だし、
またあるべきだと私は思う。
転勤族の我が家の場合はその一つが、
世界中どこに行っても出会うことのできる
モンテッソーリという形だった、というわけだ。
これが子供達がこれから生きていく人生の大きな支え(根)の1本になってくれているといいな、と思いながら子供達が新しく自分達で伸ばしている根はどんなものなのか、楽しみに見守っている。
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