文化人類学的視点の重要性
こんばんは。
_____にまつわるエトセトラ共同代表の池上です。
クラウドファンディングは、
今日を含めて残り4日まできました。
https://readyfor.jp/projects/etcetera
お陰様で第一目標120万円に達し、現在第二目標150万円に挑戦中です!7月21日(火)23:00をもって終了ですので、
どうか最後まで見守っていただけたらと思います!
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さて、
僕はここ数日、コロナ第二波が来る前に...と、
少しインプットの旅に出ていました。
その一つが、国立民族学博物館。
大阪・吹田にある、民族学/文化人類学の研究所兼博物館です。
大学・大学院と文化人類学を専攻していた僕がここを訪れるのは3回目。
オセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ...という具合に、
民族学/人類学者が持ち帰って来た品々が解説とともに展示されています。
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みんぱくで全然写真を撮ってこなかったので、
本日は、僕が大学院時代に調査で訪れたオーストラリアで
撮った写真たちをお送りします。笑
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なぜ急にここを訪れたかと言えば、
最近、改めて「文化人類学」に触れる機会が増えており、
その度にエトセトラの活動にも大いに示唆がある学問だなと
感じてきたからです。
文化人類学とは?という話はここでは深く書きませんが、
(と言うより、僕にはうまく説明できる自信がないと言うだけですが)
対象とする土地にフィールドワーク(参与観察)に出かけ、
そこで起きている文化的事象を詳細に分析していくスタンスは、
まさに自分たちの普段の動き方/暮らし方にも通ずるところがあります。
僕の場合、倉敷市児島に移住をしましたが
移住当初まず始めたことは、まさに「フィールドワーク」
「町おこし」とは?という複雑な問題もありますが、
地域をある視点から「活性化」させていくためには詳細な分析による
地域資源の掘り起こしや、歴史や文化の再考が欠かせません。
その時、僕の視点は、
外部から地域を眼差すこともあれば
内部の人間に「なりきって」内部の文脈・論理に近づいてみること
はたまた、そのどちらでもないような複数からみていくことで
一層だけだった分析に厚みが増すと考えています。
実際に、特定の地域に暮らし
どこかの団体に出入りを繰り返しているだけで、
側から見ている住民には「その団体関係者」と認識され、
その住民の方から伝えられる情報に
色んな制約がかかったりすることが大いにあります。
神的な俯瞰視では見えてこないけれど、
だからといって特定の一つの場所からでも見えてこない
曖昧なところに浮かんでいる情報をいかに掬っていけるかが
(特に移住者が)地域のなかで暮らしていくのに
重要なことだと実感として思います。
こうした態度は、文化人類学と大いに通じるものです。
* * *
ここまでは、経験として重なり合ってきた要素についてお話ししました。
そして、ここからが重要だと考えているのですが、
文化人類学同様に「ミクロ」と「マクロ」の視点を欠かさないこと
これが地域で生きていく、
何か取り組みをしていくときに重要だと思います。
文化人類学は、対象地域に行き「ミクロ」な調査を徹底して行います。
調査が済むと自国へ戻り、
その詳細な分析を行なっていくわけですが、
この時に生まれる物理的な移動がとても大切で
分析にさらなる厚みをもたらします。
つまり、
特定地域に入り浸り「ミクロ」な視点で
文化的事象の解析を行っていける態勢が調査者のなかにできている一方で、
その地域を取り巻くより広い世界の情勢、
歴史的な連なりを抜かして考えてしまうと
全く見当違いな分析に至ってしまう可能性があるのです。
例えば、「黒人」差別問題を
昨今の一部暴徒化した事象だけに目を向けるのと、
その歴史的な背景にまで分析対象を広げるので、
見えて来るものが全く違うということを想像すれば簡単だと思います。
また、単純に大きな/小さな視点ということだけでなく、
「マクロ」に物事をみると言うことは、
他の地域の事例と比較したりすることも指します。
エトセトラとして、
最近よく話題になるのが「自然」という概念。
ありのままの自然
人が整備して作り上げられた自然
人が手を入れたけど放棄された自然
あるいは、
そもそも「自然」とは何を指すのか?
人の営みとしての文化/自然 この区別が合っているのか?
僕たちが寄り添い、
そして「考える」舞台/材料としていきたい自然
それ自体も絶えず問い続ける必要があると思います。
また、実は、
それは文化人類学における重要なテーマでもあってきました/あります。
すなわち、僕たちが
文化人類学を探求してきた先人たちから
学べることは本当にたくさんあるのです。
* * * *
相変わらず取り留めもない文章になりましたが、
僕としては
引き続き文化人類学的思考/視点について探求していき、
今の取り組みのなかに還元させていきたいと思っています。
学生時代に学んだ学問的スタンスが
数年を経て、今の暮らし/働き方に浸透してきているのが
面白おかしい気分です。
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