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葉桜が好きな理由

今年も桜がきれいだった。

毎年毎年見てるけど、やっぱり桜が咲くと晴れやかな気持ちになって春を実感する。

私は子どもの頃から満開の桜も好きだけど、花が散り始めて葉桜になっていく時期も好きだった。

ピンクと緑がちょうど良く混ざり合う、絶妙な色の変化が好きなのだが、最近、それだけが理由じゃないのかもと思った。

満開の桜を見ると、うれしさと同時に寂しさも感じる。

桜には春が訪れたよろこびとか、新しい季節への期待とか、明るいイメージがある一方で、別れとか新しい生活への不安といった少し憂鬱で儚いイメージもある。

森山直太朗も"刹那に散りゆく運命と知ってー"と歌っているし、コブクロの桜も"桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまたひとつー"と歌っている。

満開の桜の魅力は、この儚さと希望が表裏一体になっているところにある。

葉桜の魅力は、春が来て満開の桜が散って芽吹いた新芽がそれから未来に向かうぞ、という希望を感じることだと思う。

生まれたばかりの赤ちゃんみたいに、ワクワクする感じが好きなのだ。

これから何かが始まる期待感と、夏に向かう季節の移り変わりが足取りまで軽くしてくれる。

一本の木が、切なさも希望も幸せもくれる。そんな桜を毎年平和に眺めていたい。


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