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自己紹介
はじめまして、JJです。
私は、普段twitterで薬価に関する情報発信をしている製薬企業の薬価担当者です。
大学では薬学を専攻しており、一応薬剤師でもありまして、卒業後は様々な業種を経たのち、製薬企業に落ち着いて今は薬価担当として働いています。
薬価とは、端的に言えば薬の価格のことで、厚生労働省が決定するものです。
近ごろ、保険財政の悪化から当局からの薬価制度への引き締め圧力が強くなっていて、この医薬品業界を取り巻く悪い流れが、ドラッグラグや安定供給の問題を引き起こし、患者への医薬品アクセスが脅かされています。
医薬品業界に関わる人間、医薬品を使用する国民/患者にとって、薬価は新薬の開発や医薬品アクセスの観点で極めて重要なファクターであり、私は、職種は違っても製薬企業の職員はみんな薬価の知識を深めておくべきと考えていますし、医療従事者、特に薬剤師さんにとっても薬価は切っても切り離せないものと思っています。
一方、その情報を正しく、体系的に入手する手段がないとも感じます。
薬価の情報なんて誰も整理して説明してくれないし、調べようにもどこになんの情報があるのかわからない。見つけても文字だらけの行政文書で理解不能。極めつけは、そもそも開示されていない情報も多いと。。。
わざと理解しづらくしているのではないかと邪推してしまうほど、わかりづらくなっています。
製薬企業職員や薬剤師、公的機関の職員でさえ、そのわかりづらさと不透明さゆえに、正しい情報へのアクセスや理解が困難になっていることに危機感を感じ、情報発信をすることにしました。
普段はこんな感じのツイートをしていますので、医薬品業界関係者の方はよかったらフォローしてください。(@JJ_nhiprice)
薬価改定のルールをまとめました。
— JJ@薬価担当 (@JJ_nhiprice) November 21, 2022
個別ルールが多く複雑な薬価改定ですが、大筋を掴めるようにしています。 pic.twitter.com/rtWdad36CY
近年の薬価制度改定の変遷をまとめました。
— JJ@薬価担当 (@JJ_nhiprice) January 28, 2023
こうして見るとここ数年で大量のルールが追加•変更され、
そのほとんどが医薬品業界にとってマイナス影響の制度変更でした。 pic.twitter.com/N3MvdaCFUj
医薬品業界が力を入れなければいけないのはどう考えてもロビー活動でしょう。
— JJ@薬価担当 (@JJ_nhiprice) January 4, 2023
ドラックラグや不採算品など大きな問題は色々あるけれど、個人的に1番問題な歪みは、
『医療費は増加しているのに薬剤費は減少傾向にあること』です。 pic.twitter.com/EVBOixCcEk
今日の薬価専門部会のまとめです。
— JJ@薬価担当 (@JJ_nhiprice) December 9, 2022
厚労省の試算が出てきましたが今回の改定も凄まじい額の影響が出そうです。
支払側は前回同様に0.625倍を主張してますが、今年もそうすると前回より600億円も影響が大きくなります。 pic.twitter.com/JRFHaRR9IT
薬価制度って悪い意味でよく出来てるなと感心します
— JJ@薬価担当 (@JJ_nhiprice) November 21, 2022
○ メーカー
薬価差益が出るほど薬価が下がるので困る
→買い叩くな!安売りするな!となる
○ 薬局
薬価差益ありきで経営が成り立っているので、ないと困る
→利益を追うのは当然!となる
○ 卸
→これらに挟まれる
内輪揉めさせられる構造
引き続き、最新の動向やまとめなどをtwitterで発信しますが、noteではtwitterでは発信できなさそうなことを記事にしていくつもりです。
noteの具体的な方針はまだ未定なので、みなさんの関心を取り入れつつ、いろいろ発信の形を探っていきたいと思っています。
「こんな記事を書いてほしい」というご意見があれば、ぜひコメントをください!
よろしくお願いします!