オンボーディングで有効なチャットのログを読むということ
チャットのログを読んでコンテキストをキャッチアップする
チャットのログには、「誰が、どういうコンテキストで、何を、誰に対して、どのように伝えたのか」が表現されています。チャットのログを読むことは、そこに含まれる文脈や人間関係を理解するということだと思った。Wikiなどにまとめらた静的な情報にはこういった文脈や人間関係といった前後関係はすべて削ぎ落とされて「何を」しか残っていない。Wikiを読んでもコンテキストをキャッチアップすることはできない。
オンボーディングのプロセスにおいては、「組織社会化」というキーワードが出てくる。
組織研究において、新しく組織に加わったメンバーが、組織の目標を達成するために求められる役割や知識、規範、価値観などを獲得して、組織に適応していくプロセスのことを「組織社会化」といいます。個人が組織に参入するときは、必ずこの組織社会化の過程を通過しなければならないと考えられています。
様々な情報を削ぎ落とした静的な情報は、ストーリーとして読み取ることができなくなる。役割や知識、規範、価値観を記憶に定着させるためには、こうしたストーリーを通して情報をインプットしていくことがよいのではないか。そしてチャットのログには、そのストーリーがそのまま表現されている。
ということで、オンボーディングのプロセスの中でチャットのログを数ヶ月分読むというのは意外と有効なのではないかという気づきでした。チャットのログを読むのは時間は掛かるけど、かえって立ち上がりが早くなるような気がします。
掲載後しばらくしてから告知しているので、興味があったらフォローよろしくお願いします