自分

幼少期から割と否定されて傷ついた思い出がある。本当に小さい頃から純粋な分繊細になっていたんだろうなぁと自分のことなのに他人事な自分もいたりする。だからかあまり自分がしたいと思うことが歳を取るにつれて出来なくなっている自分も存在した。

幼稚園生や小学生の頃に家族に「お前はバカだから」と言われることが多かった。たしかにその時の私はバカだった。でも、小賢しいよりかは子どもらしくて良くないか？と今では思う。しかし、子どもというのは些か不可解な行動をしている時の方が多いと思うし、それを『バカ』だと言いつけるのはおかしいなと今では思う。たしかに私はよく分からないことばかりしていた。それくらい楽しかった。そう言えば何も考えず楽しいと思えることがグッと減ったなと思った。

小学校後半から中学受験をすることになり、父親に「勉強しろ」と言われることが増え、さらに私も反抗的になった。それに対抗した父親はあらゆることを禁止にした。なんだかんだで受験には合格したが、私は中学に入ったら運動部に入ると決めていた。しかし、親の権限で見事に打ち砕かれ夢は叶うことなく終わった。私には親の権限のみで自分のしたいことが叶えられなかった悔しいが今でもある。学生時代にしか出来ないことでもあったので尚更悔しい。それもあるから他のことに興味を持てたという利点もあるが、やはり私は運動部に入りたかったという思いが強かった。運動部にも入れず、入れなかった理由が「勉強しなくなるから」だったので遠回しに馬鹿だとレッテルを貼られ劣等感に満ち溢れた。しかも姉が頭が良かったものだから当時は劣等感しかなかった。劣等感と、『私は自分のしたいことをやってはいけないんだ』と無意識に感じるようにもなっていたと思う。だから自分のしたいことを言語化するのが苦手だ。あったとしても小さなことだった。あったとしても『自分には届かないところにある』と決めつけていた。

劣等感に溢れた中学時代、私には何も強みがないと思い込む。自分も見失って自己啓発本を読み漁り自分を探し出そうとする。今思えば学生時代に自己を形成していくものなのに、当時の私は上を見すぎ焦りすぎた。周りがしたいと思うことを素直に言えて行動に移せていた人が多かったから余計に思っていたんだろう。運動部にも入らせてくれない、スマホも買ってくれない厳しい環境で育ったから本を読むいい機会にはなった。図書館で余暇を過ごすことが多かった私は考える。私には何も強みがない。1つくらい武器となるものが欲しい。唯一無二の自分にしかないもの。自分の世界観が欲しい。それを形成しているものは言葉だ。このありったけある時間で色んなことを考えよう。考える習慣をつけよう。そしたら世界観がつくれるのかな───。

つくれているよ。それが自分の軸にもなっているよ。考えることが苦でないよ、楽しいよ。当時の私に伝えたい。脳みその少ない中で懸命に考えてきたことを自分で賞賛したい。自分も1人の人間だ。自分も他人のようなものそんな頑張ってきた自分を抱きしめてあげたい。昔は他人にばかり重点を置いてきたからこれからは自分のこと聞いてあげたい。

1人の時間も増えたしね。自分のしたいこと、やりたいことをいいな。それをまずは私が受け止めてあげるから。その次に受け止められる人に出会えるといいね。世界は広いからきっといるよ。諦めないで。冷たいと思ってその人を嫌に思ってしまう時もあるよね。よく『怒りは二次感情』と呼ばれているけど、『冷たいも二次感情』だと思うんだ。というか感情に一次も二次もないと思うけどね。1つの物事でこの感情！と言い切れる時の方が少ないと思うからさ。色んな感情があっていいんだ。その時は寂しいと思っても振り返ったらちゃんと愛情を感じられるから安心してね。その時に冷たい！ひどい！と感じたら、まず自分が今余裕がないことに気づけるといいな。それを気づけるかで心の持ちようが変わってくると思うから。そして、余裕が出来たら自分が人に何かを求めていることも自覚して欲しいな。でも人に頼る自分が嫌だと思う時もあるよね。そう思ったらその自分も認めてあげて欲しいな。一つひとつの感情を認めて欲しい。どれも大事だからね。そして気持ちが安定したら振り返って欲しい。その時はこう思ったけど、色んなその人を見てどう思ったか。大体は思い込みで終わると思うんだよね。まぁ、事実だったらその人と関わりをなくしていけばいいよ。思い込みだったら、その人も色んなその人がいることを認めて欲しいな。そういう時もあるよねって。そして自分のしたいと思ったことを相手にぶつけてみて欲しいんだ。自分の欲求も大事にしてあげて。抱え込んで後から収拾がつかなくなっても困っちゃうからさ。出来るなと思ったらするでいいよ。大丈夫。ひとりじゃないよ。だって他の私たちがいるから安心してね。

一つずつしていく。それでいいと思った。