【自分とゲーム】ゲームは食事。摂取することが当たり前なもの
有料版ゲームライターマガジン最後のお題となるこの記事。テーマは「自分とゲーム」。めちゃくちゃ真面目だ……!
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さて、それではテーマの話。俺は幸いにも生きてきてツライと感じたエピソードはなかったので、カワチさんのように“ゲームが心の支えになった”というようなこともない。
両親がゲームをプレイする家庭で育ったので、物心ついたころには俺もコントローラーを握っていた。遊びはするものの、その当時ではまだ内容の理解も難しく、ただ動かしている、という程度のものだったと思うけど。
それでも、『スーパーマリオブラザーズ』を遊んでいたことや、母親がびっしりと独自のメモを書きこんだ攻略本を見ながら『ドラクエ2』をプレイしていたことは記憶に残っている。
そんな家で育てば、ゲームはあって当然……生活の一部となるのも当たり前というもの。多数の家に置き換えるならば、テレビを見るような感覚でゲームを遊ぶと言うと近いだろうか。ほら、特に用事がなくても何かしらの番組を流したりとかするでしょ。あんな感じ。
ちなみに、我が家のゲーム全盛期はおそらくドリキャスの時代で、『集まれ! ぐるぐる温泉』や『ルーンジェイド』、『ファンタシースターオンライン』など、この頃に出始めたオンライン対応タイトルに家族単位でハマりだした。
『ファンタシースターオンライン』シリーズは今でも続いている。が……俺の理想とする方向性とはちょっとズレてきてしまっているので、最近はプレイしていない。『ニュージェネシス』が始まったらまた少し触ってみようか……。
ほぼ1人1台分のテレビと本体を用意して皆が遊んでいた。全員同じ部屋でプレイしてるのに、ゲーム内では別にいっしょに遊んでいるわけではない、っていうのもオンラインゲームっぽいよね。
家族間で同じ話題を共有できるため、家庭内での会話もけっこうあったし、ゲーム仲間として親のことも好きだったので、家庭環境はよかったと思う。ゲームは親子間でのコミュニケーションツールとしても優秀ですよ。
とまあ、ゲームは生活において“あって当然”という生き方をしてきた。もしかしたら「ご趣味は?」と聞かれた場合、「ゲームです」とは答えないかもしれない。なんかそんな能動的な感じがしないんだよね。空気吸ったりご飯食べてるのと同じ感じで、摂取することが当たり前みたいな。
中学生くらいの頃に出会って、今の今まで続けているミニチュアゲームのほうが“趣味”と言うにはしっくりくるかもしれない。
なので俺にとってはゲーム=食事ということで。切らしたら死んでしまうかもしれない。
ただ、これは主観として見たときの話。
自分の人生を俯瞰してみると、ゲームによってできた繋がりはけっこうある。今の仕事で関わる人はもちろんそうだし、個人的な付き合いがある友人たちも、ゲームがきっかけになった人も多い。当然だけど、友達を作るにしたって興味が同じ方向を向いているほうが話題作りに事欠かないし、仲良くなりやすいからね。
小~大学にいたるまで、仲良くなった友人たちとのきっかけにはゲームがあったし、先も言った親との関係もそう。
最たる例は、『FFXI』でできた交友関係。『FFXI』はPS2で行われていたクローズドβのときからの参加だった。今のMMORPGのように、コンテンツに挑む人を自動でマッチメイクしてくれるシステムなんてなく、レベル上げに行くにもShout(エリア内にいる人全員に聞こえるチャット)で募集をかけるのが当たり前だった時代だ。
俺が募集Shoutをしたんだか、他人の募集に返答したんだったかは覚えてないけど、俺が初めて『FFXI』でパーティーを組んで遊んだ瞬間だ。そこでたまたま出会ったプレイヤーと、たまたまウマが合い、良く遊ぶようになり、いっしょにLS(ギルドみたいなもの)を作った。同い年で、誕生日が1日違いで、そして今でも交流が続いている。
このオープニングムービーにはかなり心を奪われて何度も見返していた。そんな『FF11』はサービス開始から18年も経過。時の流れは早い……。
そいつが、e-sports関連事業で頭角を現してきたウェルプレイド・ライゼストの代表取締役の高尾恭平こと、おっぽれだ。格ゲーを嗜む人には第3回「おじリーグ」で負け残ってしまったヤツといえばピンとくるだろうか。
住んでいた地方もまるで違うので、普通に生きてきたら絶対にすれ違うことはなかったと思う。そんな人間と知り合えたのは、間違いなくオンラインゲームを通してその機会を得られたからだ。
ちなみにおっぽれと言えば、実際に初めて会ったのは高校生のときだが、東京に出てきて山手線に乗ったとき、社内で「ヤベェーー! 電車の中にテレビが付いてる!」と超ハイテンションで騒いでいたことが印象に残っている。ちょっと恥ずかしかった。
とまあ、こんな感じで、ゲームは俺の生活や生き方に密に癒着しているので、今更切り離すことなんてできはしないのだ。
こうして改めて書き出してみると、俺がMMORPGを好きなのは、俺がゲームを通じて手に入れた物は“人との繋がり”だったからなのかもしれない。一方で達成感といったものはゲームから得てこなかった(もともとそういうものに興味がなかった/必要としていなかったのかもしれない)からか、タイムアタックや高難易度クリアといった要素にはほぼ興味がないままだ。
世間で売れているゲームが、必ずしも自分にとって求めていたゲームではないこともザラにある。いわゆる“Not for me”というやつ。
逆に、俺は大好きなのに、世間では酷評されているゲームもある。今はゲームを買う前にユーザーのレビューを見て買うかどうか決める人も多いだろうし、そんなときに、俺が好きなゲームを後押しできるような記事が書きたいね。
正直、メディアで書くときはいろいろな配慮や制限もあったりするし、そもそも現状ゲームメディアの価値が薄れてきていて、ゲームライターという職業がどうなるかもわからない。実際今食っていくにも厳しい状況になってしまった。
だからこそというか、無料版に移行してもゲームライターマガジンでは好きなものを好きなように推す記事を書いていきたいね。
P.S. おっぽれへ
勝手におっぽれのことを書きました。ごめんね。
お詫びにおっぽれの記事へのリンクを貼っておくので許してね。
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