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継続サービス化が進むゲームと個人のリソースの限界で悩む俺は不老不死を願う


最近、終えることのできないゲームの多さに困っている。

主にストーリーモードがあるゲームにおいては、その物語が一応の決着をみた時点で“クリアした”と言えるが、まだやり残したことがあって継続的に遊んでいるなら、プレイヤーにとってそのゲームは“まだ遊べる”ゲームだ。

自分のなかで“満足した”といった気持ちが生まれたときが、そのゲームを“終えた”ときなのだ。

しかし、昨今では明確に“終わり”を体感できないゲームが増えている。オンラインアップデートのおかげで、追加コンテンツなどが配信されるようになってきたからだ。

ただ新規ストーリーが追加される、とかであればさほど問題ではないものの、例えば対戦ゲームに新しいキャラが追加されたり、協力コンテンツが追加されたりすると、そこからさらに遊べる時間が増えてしまう。

俺の好きなMMORPGは、そもそもの形態が“サービスが続く限りアップデートされていく”というものなので当然だが、今やほとんどのゲームで継続的なアップデートがされ、ゲームとしての寿命が延びている。まるで、医療技術の進歩によって延命が可能になった人類のようだ。ゲームが飽和し、俺の時間が圧倒的に足りなくなっている。

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現在プレイしているMMORPGは『FF14』だが、この作品はアップデートタイミングによって遊ぶときと休憩していてもいいときの波を作りやすく、付き合いやすい。

先に断っておくが、別に「これは問題だ~!」というわけではない。単に遊びたいゲームが多いのに時間は有限であるということを、最近特に噛みしめているという話。

もちろん自分の好きなゲームが長く続くの自体は嬉しい。しかし残念ながら俺は不老不死ではなく、時間というリソースは限られてしまっている。まだ遊んでいたいゲームの数は増える一方で、おもしろそうな新作も留まるところを知らない。圧倒的に時間が足りない。

欲を言えばゲームだけじゃなくて、もう一つの趣味であるミニチュアゲームにも時間を割きたいし、映画も観たい。本も読みたければ、絵を描いたり小説を書いたりしたい。MMD動画も作ってみたいし、来たる仮想世界へのアバターにつながるかもしれない3Dモデリングだって興味はある。時間が足りなすぎる。

本当に不老不死になりたいくらい、やりたいことが山積みなのだ。


話をゲームに戻そう。

例えば『League of Legends(LoL)』というタイトルは、もう十年選手にも関わらずe-sportsタイトルとして上位に居続けている。俺もいまでもたまにプレイしているが、ゲームとしてはめちゃくそおもしろいのだ。

チャンピオン(キャラクター)はそれぞれ個性的で、毎年3人ずつくらい増加しているし、古くなったチャンピオンのリワークも定期的に行われている。ゲームの調整やイベントなどはいわずもがなだ。『LoL』に限らず、多くのゲームにおいて“ファンを逃さない”試みはされ続けている。
(プレイヤーからすれば細かい調整の賛否は当然あろうが、それについては別の話なのでここでは問題にしない。そもそも10年間世界規模の盛り上がりが続いている時点で成功していると言える)

『LoL』を初めてプレイをしてからもう7、8年になる。今でも毎日プレイするほどではないが、対戦ゲームとしての面白さは折り紙付きだし、何より大会観戦が楽しい。


シュータージャンルでは『PUBG』や『フォートナイト』、『Apex Legends』、『オーバーウォッチ』に加え、最近では『VALORANT』まで登場した。新しいタイトルが出るたびに、何かが脱落するか、もしくはその新規タイトルがコケるかと思っていたものの、どれも予想以上に長続き……むしろ人気が出ているまである。(さすがに人口が少し減った印象があるタイトルもあるものの、まだまだマッチメイクに問題はないレベルのプレイヤーはいる)

ソフト買い切りのものや、基本無料のものなど形態は異なるが、特に基本無料で展開されているものに関しては、サービスを継続していくための課金要素というものが必要だ。今はスキンなどの外見アイテムと、バトルパスが主流だろう。ゲームの性能にほとんど影響を及ぼさない分野での集金は、課金形態としてはまだ健全だと言える。(スキンの色合いがマップによっては迷彩的に機能して、少し有利に働く……といった例外はある)

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『オーバーウォッチ』は最初は熱心にプレイしたものの、その後は止めてしまった。しかし最近また再燃し、少しプレイしている。FPSとして俺が望むものを多く備えていたのは、なんだかんだで現状ではこのタイトルかもしれない。

だがスキンはともかく、バトルパスというのが意外とやっかいなのだ。バトルパスは、一定の期間中に遊んだ時間に応じて報酬アイテムがもらえるという仕組みである。

最近“シーズン●●”という言葉をよく聞かないだろうか。あれが基本的にバトルパスの区切りだ。期間はゲームによって異なるが、例えば3か月を1シーズンとすると、その3カ月間に多くプレイすればするほど、バトルパスでもらえる報酬アイテムが豪華になっていく。

バトルパスには無料で得られる報酬ラインと、課金することでむちゃくちゃにボリュームアップしたアイテムを得られる有料のラインがあることが多い。

俺の場合、頻繁に遊ぶゲームでは開発へのお布施を込めて有料ラインを購入することが多いのだが、有効期間が決まっている以上、シーズン中はそのタイトルに割く時間が多くなる。……割かなきゃもったいないという心理が発動してしまうのだ。

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今流行中の『FALLGUYS』もバトルパスを導入。無料バトルパスのみで、それとは別に日替わりでゲーム内ストアに別途スキンやモーションが並び、そちらはゲーム内通貨で購入することができる。

単純に報酬が欲しいとか、そもそもゲームが楽しいという理由もあるが、もったいない精神がまったくないかと言われれば嘘になる。

だが、そんなこんなでいろいろな長期サービスゲームを遊び続けていると、このもったいない精神と折り合いがつくようにもなってきた。気分が乗らなければすぐ休止するし、少し経つとまたやりたくなる。惰性でプレイすることは止め、“やりたいときにやる”ができるようになってきた。


しかし困ったことに、気分が乗らないということはあまりないのだ。正確に心境を綴るのであれば「あれもやりたいしこれもやりたい……! こんなときに体が複数あれば……! でも体が分かれてしまえば同一人物とはいえ精神も分離してしまうし、究極的にはそれは俺がやっていることにはならない気がするからやっぱり無限の時間が欲しい!」である。

そしてもう一つ……対戦ゲームでは継続的にプレイをしないと“腕が落ちる”という理由だ。俺は勝利絶対主義者ではないので、勝てないことによるストレスはそこまで大きくないのだが、“過去の自分ができたことができない”ことには大きなストレスを感じる。

ある程度は継続的にプレイをしていたいという欲求には、少なからずこういう理由もあるということだ。


さて、仮に1年に1本、継続して遊んでいきたいゲームが出たとすると、5年後には5本のゲームを並行して遊ぶことになってしまう。その状態でたくさんの新作を遊ぶのは、なかなかに困難だ。

ゲームに関して、俺はかなり優柔不断というか八方美人なので、コレと決めて一本に集中することができない。おもしろいと思ったものにすぐ手を出し、クリアする前でも別の興味をそそられるゲームが出ると、すぐにそっちにも触りに行く。

そういう意味では、継続して遊びつづけているタイトルは“本当のお気に入り”であると、無意識的に選別されていると言ってもいいかもしれないが、何をどうしようと体は一つ。遊ぶゲームの取捨選択は避けられない問題である。

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たびたび話題に出すお気に入り作品の『フォーオナー』。今回も有料バトルパスを購入したが、やりたいゲームが多すぎてプレイできておらず、ただのお布施になっている。悲しい。

こういった状況で何を遊ぶかは、正直そのときそのときの気分しだいではあるのだが、基本的にはマルチプレイ主体のゲームを優先して遊んでいる。こういったゲームは人数が少なくなれば、その面白さを享受することができなくなるからだ。


今回は対戦系のゲームを主に挙げたが、『Ghost of Tsushima』のようなシングルプレイ用ゲームにも当てはまる。

『Ghost of Tsushima』はアップデートでオンライン協力プレイの実装が発表された。また時間が吸われていく……!

個人的にも『Ghost of Tsushima』は好きだし、こういった発表はとても嬉しいが、同時に非常に悩ましい問題だ。なにせ、スキマ時間を使ってマイペースにゆっくり進めればいいかと思っていたタイトルに、まさかのマルチプレ導入である。

11月には世界の期待作『サイバーパンク2077』も発売されるというのに、この秋冬はいったいどれだけ俺から時間を奪うのか。

エンタメ過多の現代。コンテンツの取捨選択をしなければならないのが、なんとももどかしい。神龍よ、俺を不老不死にしてくれ……!


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