保育園でバーンナックルをした話
遡る事二十数年前…保育園年長さんの時にステージ上で友人にバーンナックルをした。
【バーンナックルとは】
SNKの人気格闘ゲーム【餓狼伝説】シリーズの技である。
テリー・ボガードという人気キャラクターが使用する技で、拳を前に突き出し突進する。詳しくはKAKUGE.COMでも見てほしい。
【バーンナックルとの出会い】
バーンナックルの技を使うテリー・ボガードは、最近では大乱闘スマッシュブラザーズにも参戦したので知ってる人も多いだろう。
何処か掴み所がなく一見ダメ男風に見えるのだ が、実はめちゃくちゃ強くて頼れる男である。カッコいいぞ。
▲みんな大好きテリー・ボガード
保育園当時、世間は空前の格闘ゲームブームであった。しかし保育園女児だった私が格ゲーにハマっていたわけではなく、全ては6つ年上の兄の影響だった。
当時、餓狼伝説のアニメをテレビで放送しており、そのアニメにすっかりハマってしまったのだ。
アニメはみんな大好き不知火舞ちゃんのお色気おっぱいてんこ盛りで決して女児向けではないのだが、バトルもの大好き女児のneguchaは大好きになってしまったのだ。
よく家のダイニングテーブルを舞台に3つ上の姉と餓狼伝説ごっこをしたものである。
日々の餓狼伝説ごっこでテリー・ボガード役を勝ち取り、私はバーンナックルを極めていった。
▲かわいい舞ちゃん
【結論:バーンナックルを人にしてはいけない】
バーンナックルを人にしてはいけない。
これは平成の当時も令和の今も変わらない。
バーンナックルをすれば、人は傷付くのだ。
毎日の餓狼伝説ごっこで私は、すっかりテリー・ボガードになった気だった。なんと愚かな事だろう。バーンナックルのコマンドも打ち込んだ事ないのに…。
バーンナックルを保育園の友人にかました。
その時は保育園の体育館で遊んでおり、仲の良かったアキちゃん(仮)とケンジくん(仮)と体育館のステージで遊んでいた。
特に喧嘩をしたわけではない。
先生がみんなを呼ぶ声に反応したアキちゃん。
その一瞬の隙を、私は何故か「イケる」と思ってしまった。今ならバーンナックルを出せる。
その瞬間、気づいたら私はバーンナックルをキメていた。
アキちゃんはステージから落ちた。
先生達が慌ててアキちゃんに駆け寄る。その時やっと、大変な事をしてしまったと気がついた。
幸いアキちゃんに怪我はなく、母と先生も含めた場で謝罪し、その後も仲良く遊んで過ごす事ができた。
しかし私は今でもこの出来事を思い出し、アキちゃんには本当に悪い事をしたと悔やんでいる。
怪我はなくとも、小さな子供が突然バーンナックルをくらい、ステージから落ちる恐怖と痛みはどれだけだっただろう。
テリー・ボガードは、何の罪もない弱い者を攻撃したりなどしない。
私は憧れたカッコいい技をただ自慢したい、ファイターとは程遠いただの愚か者だった。
アキちゃんあの時は本当にごめんなさい。
【テリー・ボガードが好きだ】
テリー・ボガードはカッコいい。
帽子を投げる所が大好きだ。
あとバイクのサイドカーに乗せてほしい。あれは未だに憧れている。
このバーンナックル事件はきっと一生忘れられない出来事であり、その度にテリー・ボガードの事を思い出すだろう。
この罪の意識を胸に、これからはテリー・ボガードのような心優しいファイターになりたい。
アキちゃん元気ですか…。私、結婚しました…。