【10段階中10の映画】PERFECT DAYS
トイレ清掃員の平山の日常を体験できる映画。
1日の大体のルーティーンが決まっており、翌日を迎える時にはモノクロで夢の描写も入る。その描写が主観的で良かった。
平山は無口だが人情味のある温かい人柄。登場人物との絡みを見ていてそれを感じるし、迷子を助けるところなんかでも、その印象が強まった。
トイレ清掃をしている時の文句一つ垂らさずに一生懸命仕事している姿がかっこよかった。公園のトイレを使う時、背景に平山の清掃があると考えながらこれから使っていきたい。
仕事仲間のたかしは俺と同じくらいの歳の清掃員。平山によく厄介を振り撒く。けど幼馴染のでんちゃんに耳を触らして、仲良さそうにしていたところは愛くるしかったなぁ。
姪のニコと銭湯に行ったり、車内で会話しているところも微笑ましかった。
平山は銭湯に行って普段は10分で出てしまうみたいだ。自分がサウナ好きだからそう思うのかな?
会話中の「spotifyってどこの店?」は笑ってしまった。たしかに、ガラケー使ってカセットテープで音楽聴いてる人にはわからんよな。
平山の妹が「あの人(平山)とは住む世界が違うのよ」とニコに言い聞かせていたけれど、同じ人間のはずなのに仕事や家柄で偏見を持たれてしまうのは見ていて苦しい。
兄妹の過去は何も語られていないが、きっと辛い何かがあったのだろう。平山が妹に
抱きつき別れたシーンは役所広司の演技が光った。
総じて、心が温まる映画だった。