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Led Zeppelin / Led Zeppelin II (1969)

ファースト・アルバムのリリース後、英米での幾度ものツアーの合間に半ば勢い任せで作られたこのセカンド・アルバムは、ロック史においていくつもの意味で重要な歴史的名盤となった。

まずはハード・ロックの原点として。ハード・ロックには本作以外にもいくつか源流はあるが、爆発的なエネルギーを生み出すギター・リフやリズム隊の強靭さ、ヴォーカルのキレの良さと華やかさに巧みでスケール感溢れる楽曲の構築と、ハード・ロックの特徴全てを先駆けた名曲"Whole Lotta Love"や"Heartbreaker"などは、70年代以降の数多の後進バンドに多大なる影響を与えた。

そして60年代のビートルズから70年代のレッド・ツェッペリンへと”盟主の引き継ぎ”となったこと。ビートルズの最高傑作「アビー・ロード」を全米1位の座から下ろした本作をもって、解散したビートルズに代わり、来たる70年代における”ロック・バンド=ツェッペリン”の新たな図式が出来上がった。

さらにツェッペリンのバンドとしての進化。歴代最強の布陣といえるメンバー4人各自の才能と技能と個性とが短い時間で衝突・融合することでスピードもパワーも迫力も増し、それをジミー・ペイジが見事な手腕で最高峰のロック・レコードに仕上げている。
また、"Moby Dick"などで聴けるボンゾのドラム・プレイはその後ロックにおいて一般的となるドラム・ソロの先駆けとなるなど革新性があり、ロバート・プラント作の甘美なラヴ・ソング"Thank You"や、ブルーズへの愛が込もった"Bring It On Home"(この感じはジャック・ホワイトらへ着実に引き継がれている)など、ハード・ロック一辺倒に終わらない多様性もある。

世間一般でいういわゆる「ロック・バンド像」をアルバム2枚とツアーだけで決定づけた彼らは、ロック界だけでなく20世紀のカルチャー全体においても一つの象徴的存在となった。





レッド・ツェッペリンの2作目。大物ルーキーだった彼らはロック激動の69年に2枚も出していたのか。
A・B各面の最初にガツンとハード・ロックをかましながら、メロウで哀愁のあるメロディもしっかり入れるのがまたZepらしい。
なんだか長々ととりとめなく書いてしまったけど、要は永遠のロック・クラシックもいうことですな。

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