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【NFT活用事例】国内初!伝統工芸品「琉球びんがた」NFT販売

NFT(Non Fungible Token)を企業活動に活用する事例が増えてきています。「自社はまだまだ(検討にすら入っていないよ)」といった企業でも、今の段階から社内での情報共有はしておくべきだと思いませんか?

今回は伝統工芸業界におけるNFT活用事例をまとめてご紹介していきます。


国指定伝統工芸「琉球びんがた」NFT化

株式会社ピハナコンサルティングが、国指定伝統的工芸品「琉球びんがた」のデジタルデータをNFT化し販売及び、NFTを活用した商品開発を推進することで収益化を可能とするサービス『琉球びんがたNFT』としてサービスを開始しました。

今回NFT化されたデータは「琉球びんがた」の本染めや型紙のデータ。

琉球びんがたは、沖縄の豊かな自然や特色を鮮やかな色彩や図柄で表現した沖縄の最も代表的な伝統的手染物で、戦前までは琉球衣装として、戦後には和装として多く染められ戦前以上に全国へと広がった伝統工芸品です。

また、今回のサービス開始にあたっては、琉球びんがた事業協同組合、琉球びんがた職人、民間企業から組成されている一般社団法人琉球びんがた普及伝承コンソーシアム、知念紅型研究所と連携しています。

▼販売中のNFTはこちらでチェック

OpenSea(型紙)https://opensea.io/collection/bingata
Foundation(本染め)https://foundation.app/@ryukyubingata


技術の継承、ライセンス管理などの課題解決に

日本では様々な伝統工芸の産地が消えさりつつある中、琉球びんがたも例外ではありません。

職人の高齢化・職人の減少に伴い、産地の技術継承において課題があり、作品・商品は後世に伝わるものの、職人の技術・技法、道具などは、しっかりと継承されないまま産地の衰退とともに消えつつあるのです。

また、琉球びんがたデザインのライセンス管理もデジタル化が追いついておらず、琉球びんがたのデザインが他所で勝手に使われていることも多々あるといいます。

上記により、職人の技術に対して正当な対価を得られていない場面もあり、収益機会を逃すことで職人の生活が困窮してしまうという現実があるのです。


所有したNFTはデザイン使用や工房視察の権利へ

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『琉球びんがたNFT』はデザイン性の高い琉球びんがたの本染め、型紙のデジタルデータをNFT化するだけではありません。

デザインデータを使った商品の開発・販売の推進、琉球びんがた工房への視察が可能な権利をNFTとして今後リリースすると発表しています。

まずはNFT化することにより、琉球びんがたのデザインデータの活用機会がより拡大し、琉球びんがた工房における新たな収益機会の獲得を図るという意図があります。

また『琉球びんがたNFT』の今後について、プレスリリースではこのように発表されています。

これまで、びんがたコンソーシアムがデジタルアーカイブしている約1,000点の琉球びんがたの本染め・型紙のデザインデータを、ピハナコンサルティングがNFT化を支援、本染め・型紙のデザインデータをNFTとして販売し、新たな収益化可能とすることで、琉球びんがたというコンテンツを中心としたDAO(自律分散型)のような組織が誕生することに期待します。

琉球びんがたDAOではNFT保有者も含めたマルチステークホルダー体制で伝統産業の伝承を狙うものです。NFTという最新技術を介して、職人と伝統工芸製品の利用者が直接繋がるような世界観の構築を目指します。
引用元【国内初】国指定伝統的工芸品「琉球びんがた」のNFT化|PR TIMES

今回『琉球びんがたNFT』のサービス開始することによって、これらの課題を解決する1つの道筋が見えることでしょう。

公式サイト琉球びんがたNFT | JCRAFTNFT


まとめ

今回のニュースをまとめると下記の通りです。

・国指定伝統工芸品「琉球びんがた」のデジタルデータがNFT化
・技術の継承やライセンス管理などの課題解決の一手に
・最終的にDAOを通じて伝統産業の継承に期待

技術が必要なものほど継承問題が発生しやすいもの。

今回のNFT化は伝統工芸の継承への大きな一歩となることでしょう。

参考記事【国内初】国指定伝統的工芸品「琉球びんがた」のNFT化|PR TIMES



【記事執筆】
kon(こん)

Twitter:https://twitter.com/kon39000
Blog:https://mama-nft.com/

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